生田緑地植生管理協議会市民部会
里山倶楽部
第8回《A23 中央広場南地区の植生管理を考える》


日時 2010/10/6(水)10:00〜12:30 晴
場所 A23生田緑地中央広場南地区(A23-1 アジサイ山を含む)
参加 阿出川稲子*2、久保田浩二*2、白澤光代*2、前田 宏*1、増渕 豊、水田茂子*1、藪 哲二*2
多摩区道路公園センター 今井 勝、山口泰民  
市民部会事務局 岩田臣生、岩田芳美

A23地区について目標植生と植生管理について意見交換を行ないました。
青少年科学館前に集合しましたが、工事フェンスの範囲が広がっていて初山方面への園路が閉鎖されていました。 一時的な閉鎖のようでしたが、通行可能な園路がどうなっているのかについての案内図を要所に掲示しておくべきだと思います。

また、フェンスの範囲も拡大されていて、今回の対象区域に入ることができなくなっていました。 こうした状況について、現場の管理者である多摩区道路公園センターが承知していないという事態も問題だと思います。
A23-6,A23-5はフェンスの外側から眺めての意見交換会となりました。

A23-6 高木層(ナンキンハゼ)は成長にまかせる。草本層は春〜夏期に2回程度の草刈りを行う。
A23-5 高木層、亜高木層は生育にまかせる。低木層(ツツジ等)は一度、強剪定し、できるだけ低く管理する。草本層は晩秋期に1度草刈りし、実生木があった場合は抜き取る。
現状、アジサイが元気はないが残っている。アジサイを育てたい。
ヒマラヤシーダ広場からは中央広場を見渡すことができるイメージとする。
亜高木層のモミジは
当該地区西側のツツジも同様に低くする。ヨシ、ススキ、ハギ、クララなどの生育する区域は、年1回、冬期に刈り取る。
ハギも含めて、この区域は低く管理する。
A23-4区
ホドイモがある。
イヌシデ、コナラ、ミズキの3本が集まっている。ミズキの下枝を落とす。
ツツジは低く管理する。開花は期待しないが、柵としての機能は持たせる。
A23-3区
ツツジについては同様に低く管理する。
来園者が入り難いようにササがあった方がいい。アズマネザサが草本層を優占する状態を目標植生とする。
上に移動して見ると、背の高いネザサが多くなりました。そこで、当該区域についてもササ刈りをした方がいいということで合意されました。
ただ、常緑樹の扱いについては、様子を見て、少しずつ、気がつかない程度に間引いていく方がいいということに落ち着きました。 A23-2区
ここは基本的には生物優先で考えたい。
当該地区を南側園路から見ました。
園路沿いのネザサは刈って、ある程度の高さで抑える。毎年様子を見て、高くなったら冬期にササ刈りする。
斜面のコナラの樹冠を下から仰ぐ形の景観は魅力的だと思う。
園路沿いに植栽されていたツバキやモチノキ?などの植生管理について議論となりました。 園路景観を斜面の空間と一体的に考えるか、園路空間を独立したものとして考えるかという立場の違いがありました。
アオキなどの常緑樹が育っている。アオキは伐りたい。
エゴノキが枯れかけている。伐った方がいいのではないか。
A23-2区の東側の園路沿いにある針葉樹は伐採した方が景観が良くなる。
パーゴラ西側の針葉樹(スギ)についてはトキホコリの保護の観点から伐れません。
トキホコリは保護すべき植物として、その生育環境は保全することで合意されました。 A23-1区(アジサイ山)
伐採した樹木が萌芽しています。
アジサイは挿し木をしているが足りない。
補植するか。補植した方がいい。
中に生えているモチノキ、アカメガシワは伐りたい。アジサイ山としてアジサイを優先することは昨年決めている。
ネザサ、クサギの実生、アカメガシワの実生、イヌコウジュなど゛いろいろな植物が生えています。
モチノキとアカメガシワの2本は伐ってもいいが、アジサイを見栄え良く管理し、必要なら補植も可とすることに合議されました。
ヒマラヤシーダ広場のテーブルベンチでお茶にして、今日の活動を振り返りました。
・今の人数では植生管理が間に合わないので、人数を増やすようにした方がいいと思います。
・市民部会の愛称を「里山倶楽部」にしました。
・園路に被っている木を伐らせて欲しい。
今回の対象区域外であったが、園路の通行を妨げていると思われるマテバシイ、枝を垂れ下がらせているコナラについての管理についても意見交換を行ないました。
園路を覆いだしているマテバシイについては伐採すること、枝が垂れ下がっているコナラについては枝を少し伐ることは止むを得ないということになりました。
・いろいろな立場があるが、景観としての配慮も必要だと感じた。 アジサイを見る場所にするならば見られることを考慮した管理の仕方もある。 A23-1区の下側の植生管理は、公園としては適切ではないと思う。 既にギャップができて光が入ってきているので、それなら樹林の中から樹冠を見せるような形にした方が美しいと思う。 まだ、主体的に関わっているわけではないので、言い過ぎるのは問題だと思います。
・上側のツバキ等のことですが、生田緑地の魅力は落葉樹の枝振りの美しさだったりするので、常緑樹が今の状態であるのは適切ではないと思った。
・枯れた木は安全のために伐りたいと思うが、なかなか合意できない。 人は育ち方によって考え方が異なるので一つのことに対しても様々な考え方がある。 でも、これが面白い。
・平成2年頃にアジサイ山を整備したのを覚えている。 様々な植栽は、その時点では適切だと思って植えられてきた。 時間の経過の中で問題が生じるようであれば、その時点で適切に植生管理を行えばいいと思う。
・見所としてのアジサイ山はアジサイ山であることがいいと思う。 維持管理ができていないので、できるだけ良好な状態に管理できるようになったらいいと思う。
・森は森らしくして、そこへの段階的な変化をうまく植生管理したらいいと思う。 今回、意見交換した結果は、当該地区の植生管理計画案として整理し、生田緑地植生管理協議会に諮ることになります。

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