生田緑地の生物多様性保全活動

田圃に生えたコナラの移植、ハンノキ林のキチジョウソウ抜取りなど
日時:2020/10/27(火) 10:00〜13:00 
場所 生田緑地 谷戸(上の田圃地区〜ハンノキ林地区)
参加者 岩田臣生、岩田芳美

稲刈りを終えた後の 10/6(火) の活動時に、上の田圃の畦にコナラ実生が生えていることに気が付きました。
生きもののための田圃なので、草の繁茂は放置していましたが、まさか!樹木が育っているとは、驚きでした。
これは放置できません。
今回は、@上の田圃の畦に生えていたコナラを掘り取ることにしました。
まず、畦に生えていた実生のコナラを掘り取りました。

それを、木道の住宅地側の比較的明るい場所の草を刈って、そこに植えました。
木道の住宅地側の区域は、ホタルの季節に住宅地からの光が谷戸に入るのを防ぐために、樹林を育成することを計画しています。


田圃の畦のコナラの稚樹を掘り出した部分をイネワラと泥で補修しました。



田圃周囲の樹木を伐採したり、ジュズダマ、ホオズキなどの刈り取りも行いました。

秋の陽光が射し始めたら、マユタテアカネ♂が現れました。


Aハンノキ林の林床に蔓延ったキチジョウソウを減らす活動を行いました。
キチジョウソウは、県内では丘陵地の照葉樹やスギの植林内に群生すると神奈川県植物誌にはありますが、ハンノキ林の林床では水辺に広がっていて、 冬期に、引き抜いた株を落枝を積んだ上に積んで枯らそうとしたのですが、長雨によって、枯れずに勢いよく繁茂していました。
開花期は 9〜11月で、今咲いています。

クサギの葉上に、パステルカラーの大きなイモムシがいました。
南方系種のクロメンガタスズメという蛾の幼虫です。


B湿地地区は、全域に水面が広がっていました。
カナムグラは雌花を咲かせていました。
そんなカナムグラに、アカタテハが飛んで来ました。
丁度、日が射して、明るくなっていたからかも知れません。

秋の陽光を受けて、オオアオイトトンボが姿を見せてくれました。
オオアオイトトンボが水辺に現れる季節になったようです。

木道近くに、外来種のタイワンホトトギスが咲いていたので、駆除しました。


今年のシロヨメナの開花は良くないという話が、川崎の植物を調べている人たちから聞こえてきますが、生田緑地の谷戸のシロヨメナも元気が無いながら、咲いています。

C竹林下地区の水流を点検観察したら、水溜まりが消えていました。
そこで、水溜まり部の泥上げを行いましたが、入ってくる流量が非常に少なくて、なかなか湛水する様子はありません。
考えながら眺めていたら、オオスズメバチが飛んで来て、暫く辺りを探るように飛んでいましたが、やがて水辺に降りて、水を飲み始めました。


辺りのアズマネザサが茂り、実生木が育っていました。
この辺の植生管理も、改めて、考える時期が来ているかも知れません。