生田緑地の生物多様性保全の活動



スミレ生育地の保全管理活動

日時 2016/7/12(火) 10:00〜12:00 晴 27℃ 59%
場所 生田緑地 東口北雑木林
参加者 岩田臣生、田村成美、細川洋子

早春の雑木林の林床に咲くスミレは愛らしい。
生田緑地には15種ほどのスミレがあるので、時期を選んで、また場所を選べば、かなり狭い範囲で、10種ほどのスミレを楽しむこともできます。
そのスミレの中でも、分布が限られている種は、「そこにあるべきもの」であり、「そこにあること」が生物多様性にとって重要なことだと考えて保全しています。
素人判断ですが、今回、対象にした種は、どちらかと言うと、他の植物が繁茂していないような所、土壌が安定していないような所が好きなのではないかと考えています。
チゴユリ、キッコウハグマ、ジャノヒゲ、カシワバハグマ、シダ類などが繁茂するようになると、土壌の状態が好ましくなくなるのかも知れません。 或いは、これらの植物に覆われてしまうことで十分な光合成ができなくなって衰退しているのかも知れません。
そのようなイメージから、今回は、 7/4(火)にやりかけた活動を継続することにしました。

丁度、ジャノヒゲの花が咲いていました。


今回は、もう1カ所、七草峠の崖面のススキとハギを少し刈っておくことにしました。
生田緑地では、ヤマユリが咲き始めています。
また、オトギリソウも咲いています。
ところが、ススキやハギが勢力を拡大していて、繁茂し、これらを隠しがちになっています。
ここの崖面の植生管理計画としては、秋、11〜12月に全面的な草刈りとしていましたが、毎年、少しずつ、ススキやハギの勢いが強くなってきて、初夏の頃に、一度、ハギやススキを軽く刈っておかないと、オトギリソウは勿論のこと、ヤマユリもススキに覆われてしまうようになりました。
今年は長期間にわたって、水道管敷設替え工事が行われていて、当該地区の中央部に資材が置かれたままになっていたため、管理活動ができずにいましたが、漸く、これが撤去され、ヤマユリが開花してしまったことから、やれる範囲で少しだけ手を入れておくことにしました。
具体的には、全体の半分程度ですが、オトギリソウの花が見える程度の高さで、ハギやススキを剪定することにしました。
覗き込むと、ヒゴスミレの葉が見えましたが、元気な様子でしたので、作業としては、そこまでで止めました。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
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