生田緑地の谷戸の自然保全活動



ハンノキ林のアズマネザサ刈りなど

日時 2016/2/17(水) 10:00〜13:00 晴
場所 生田緑地 ハンノキ林
参加者 岩田臣生、岩田芳美、細川洋子

ハンノキ林(北西部)の林床のアズマネザサ刈りを行いました。
並行して、萌芽更新地区の北部地区(A06-3)の下端部に生えていたカクレミノとシラカシを除伐しました。 夏期には気が付きませんが、冬期には常緑樹の存在が目立ちます。
また、ハンノキ林の北側の外れにあった枯木を1本伐採しました。
この枯木は、昨年の初秋、木道上に倒れそうなので伐採したいと指定管理者から言われましたが、まだまだ倒れるような枯木ではないと判断し、待ってもらっていたものです。
2本ある枯木のうちの1本は、表面にキノコが生え、コゲラにつつかれたのか、かなり崩れかけていました。
先日の雪で沢山の樹木が枝を落としたため、またまた催促を頂戴することになりました。 幹だけになった枯木は意外に強いものですが、この崩れかけているような状態の枯木は伐採することにしました。
普通に伐採しても園路に倒れることはないと思いましたが、念のため、ロープをかけて園路側には倒れないようにしてから伐採しました。
ここは湿地に面した急斜面にアズマネザサやアオキが生えていて、希少な植物は無いようです。それどころか、アオキの実生が沢山生えていました。
枯木だから簡単に伐れるだろうと思ったのは大間違いで、枯れているのに芯の部分はやたら硬くて、手こずりました。
残る1本については、まだまだ簡単に倒れるようなものではないので、別の活動を優先させてもらい、人手のある時に実施することにしました。 或は、湿地に入らなければ、斜面の林床を多少踏み荒しても問題無さそうなので、指定管理者に伐採してもらってもいいと思いました。
最近、ランニングに興じる来園者が多いのですが、この日は特に頻繁にランナーが通っていました。 伐採時の安全確保のための人手が必要です。
そこまで済ませてから、アズマネザサ刈りに合流しました。

この日の活動場所は、ハンノキ林の中でも陸地化が進んでいた場所でしたが、ここも湿土になっていました。
アズマネザサは疎らで、ヤブコウジ、マンリョウ、カラタチバナ、オモトなどが点々と見られました。
その部分の中央部の僅かに高い場所に直径3cmほどの穴が4つありました。 この穴は何者かの巣穴だと思うのですが、...。
この一角は、春になると一面にホウチャクソウが広がります。ツボスミレも見られます。


活動終了後、上の田圃の様子を見に行きました。
近くに行くまで声は聞こえませんでしたので、まだかなとは思ったのですが、大きな黒ネコが水辺にいたので、気になって、田圃の中を見て回りました。
いました。 1匹のメスに3匹のオスが抱きついていました。
その周辺に卵塊が散乱していました。
上の段の上の水路部分に、オスが1匹いました。
上の段と下の段の間の水路部分にも、1匹いました。
下の段の排水堰の近くに包接中のペアが1組いました。
その辺りにも卵塊がありました。
その他にも、泥水が動いている場所があり、卵塊もありました。
例年なら、2日間ぐらいに集中する繁殖行動ですが、今年は余りにも早く、個体数も少ないことから、まだまだ続くかも知れません。


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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
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