生田緑地の谷戸の自然保全活動



田圃の手入れ、アメリカザリガニ駆除
日時 2014/10/29(水) 10:00〜13:30 晴
場所 生田緑地 下の田圃
参加者 岩田臣生、木坂陽子

この日は下の田圃の手入れを行うことにしました。
2004年に田圃を再生した時に、隣地の地主さんからの要請によって、田圃からの排水を隣地に流すことにしました。
ところが、2012年4月になって、排水は他に流してくれと言い出したので、木道側に排水路をつくり、今までの排水口を閉めて畦にしました。 しかし、8年間使っていた排水口を塞ぐことは容易なことではなく、水が浸み出して止まりません。
上の田圃の水漏れとは違って、水を入れるなと叫ぶ人がいますので、より頻繁に手を入れて、水漏れを解消しなければならないと思っています。 下の田圃にはまだミゾソバの花が咲いていますが、手前半分については手を入れておこうと思い、谷戸に降りました。

途中、上の田圃を見ると、一昨日、畦の上にあげた土に足跡がついていました。 田圃に降りて確認するとタヌキの足跡のようです。


下の段も見ていくと、田圃からの漏水がわき水のように流れ出していました。 しかし、これは下の田圃の手入れを終えてから手を入れることにしました。

下の田圃は深いので水を落としてからでないと入れません。
導水パイプの口を塞いで、排水口から下の水路の泥をあげることから始めましたがオオミゾソバの茂みを破り、ヨシの根茎を取り除く作業は、軍手なしでは、なかなか大変で途中で断念しました。


畦の手入れに並行して、アメリカザリガニの駆除も行いました。
手網で掬うとアメリカザリガニのほか、ホトケドジョウ、シオカラトンボ型のヤゴ、アカトンボ型のヤゴなどが掬えました。


今回の畦の手入れのためには、背負い籠1籠分のイネワラを使い、ワラと泥を混ぜながら、畦の下の方に押し込みました。
田圃は水を落として一見水面が消えた状態になっていても、長靴が潜るスレスレの状態です。
排水口にセットしておいた手網には、アメリカザリガニ、ホトケドジョウ、クロスジギンヤンマのヤゴなどが入ってきました。
また、畦に上げた泥の中にハリガネムシがいました。


この日はオオミゾソバの茂みの中にスズメが数十羽もぐっていて、近づくと飛び出してきました。
オオミゾソバの花は殆んど終わっています。 オオミゾソバの実を食べているのでしょうか。 ネットにはミゾソバの花を食べているスズメがいくつも紹介されていますが、ここでは花を咲かせているミゾソバではなく、オオミゾソバの茂みの中に集まっていました。


帰りに上の田圃に寄り、水漏れを止める作業を行いました。 日陰は水温も低くなっていて、余りの冷たさに、水中に手を入れていることができませんでした。
上の段の周辺にはオオアオイトトンボがいました。


更に湿地の状態も確認しました。
ゲンノショウコの種子殻が特異な姿を見せていました。

シロヨメナもまだ咲いています。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
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