生田緑地の谷戸の自然保全活動



谷戸の水の管理、草刈など
日時 2014/8/12(火) 8:20〜12:00 曇
場所 生田緑地稲目谷戸
参加者 岩田臣生

水田ビオトープ班の中では、暑い最中の活動は暫く休むことにしましたが、台風12号のお蔭で降雨がありましたので、水辺の状態を確認して、必要な手入れをしておくことにしました。

谷戸への降り口の手摺りの所に羽化したばかりの緑白色のミンミンゼミが止まっていました。 寝坊して遅刻したようです。 余りにも目立つ場所なので、体が乾ききらないうちに、夏休みの子どもたちに掴まってしまうのではないかと気になりました。



湿地
湿地の水の状態がまず気になりましたが、9日(土)の水環境調査の時に漏水していた孔を塞いだ水路の水は流れていました。
この部分は度々補修を繰り返している所なので長期間は維持できないと思います。 チダケサシが増えてきた所なので迷っていましたが、チダケサシを移植しておいて造り直す必要があると思っています。
次に、その流れを辿って水面を開放していくと、クロコノマチョウがいました。
この時は気がつかなかったのですが、羽化したばかりだったようで、羽化殻が写っていました。 なかなか逃げようとしなかったのは、まだ翅が乾ききっていなかったためであったことを、後から知りました。

更に、水路を辿りましたが、カナムグラが、7月24日に刈っているのに、19日経って、また勢いを取り戻していました。
水路を覆っていたカナムグラやオオミゾソバを刈っていくと、また漏水孔がありました。
これは1段目から2段目へのショートカットになっているものでしたが、塞ぎました。
8月10日(日)の雨でいくらか水量も増えて、この日は1段目から3段目まで水がありました。
今まで気がつきませんでしたが、2段目にアブラガヤが生えていました。

水域に溜まった泥を上げたいと思いましたが、他の場所も気になりますので、移動することにしました。 シオカラトンボが盛んに産卵していました。

移動途中の手摺りにアカイラガ幼虫がいました。


上の田圃
上の田圃への導水路の水も流れていました。
竹パイプに閊えていた小枝などを取り除き、木道と水路の間のヨシやミヤマシラスゲを刈りました。
田圃の中にも水面ができていました。

ここも泥上げをしたいと思っていますが、先を急ぐことにしました。
ただ、木道にかかっていたヤマグワやカナムグラは刈り取りました。 この辺りのヤマグワにはアオバハゴロモがいっぱいいました。



下の田圃
ガビチョウがヨシの茂みに数羽いました。
田圃の裏側の水流沿いに、丈高く繁茂したオオミゾソバ、ヨシ、カナムグラなどの草むらを刈り取りました。
次に、隣地との境界の畦に繁茂したヨシ、オオミゾソバ、アメリカセンダングサなどの草を刈り、その上に泥上げをしました。
真っ赤なアメリカザリガニが見えましたが、手網などの用意をしていませんでした。 後日、駆除しておきたいと思います。


この日は、このぐらいで止めることにしました。 一人だと観察しながらの活動となって時間がかかりますが、朝が早かったので、湿地から下の田圃までの状態の確認とある程度の作業ができました。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation