生田緑地の谷戸の自然保全活動




カナムグラ駆除
日時 2013/9/1(日) 9:50〜14:00 晴
場所 生田緑地 下の田圃付近
参加者 岩田臣生

この日は下の田圃付近、木道を挟んで下の田圃の反対側の景観づくりを行いました。
園路沿いの植物を棒のようなものでたたき折って行く人がいて、ここではヨシが折られていました。 そこにカナムグラが繁茂してきて、ヨシ共々木道に向かって倒れかかり、オオミゾソバやツリフネソウの上に覆い被さる形になっていました。
この辺りでは9〜10月に木道わきに、これらの花が咲いてくれることを期待していますので、この上に覆い被さっているヨシやカナムグラを取り除くことにしました。
また、その少し奥に繁茂していたカナムグラやオオブタクサも駆除することにしました。

この日は暑く、谷戸へ降りる時に、既に33℃でした。 アブラゼミやツクツクボウシ、そして時々ミンミンゼミが混ざる蝉時雨が響いていました。
ハンノキ林上の池でクサグモ?を見つけました。 浅いスーパーバッグのような形の巣を張って中央に構えています。 こんな袋状の巣を張って、その中にいるクモというのは初めて見たような気がしますが、今までは気がつかなかっただけかも知れません。

クサグモ

木道の手すりにモモスズメ幼虫がいました。
モモスズメ幼虫

ホタルの里に入るとツリフネソウが一定の高さで刈られている所がありました。 これから咲こうとしていた蕾が採られた形です。一体何のために、このようなことをするのか理解できません。
私たちはツリフネソウやオオミゾソバが綺麗に咲いてくれることを楽しみにして活動しているのですが、 こんなことも全て、私たちがやったこととして見なして苦情を言う人たちもいます。 不愉快なことです。

さて、対象地に着きました。
木道の右側の茂み(下の写真)が作業対象です。
コバノカモメヅルがヨシに絡んで繁茂している部分があるのですが、コバノカモメヅルは花を咲かせていることもあり、残しておきたいと思います。

少し北側の部分のヨシも倒れ掛かっていました。

オオブタクサの花が咲き始めていました。
オオブタクサは、戦後、北米から輸入した飼料穀物や豆類に混ざって非意図的に入ってきた外来種です。 侵略的外来種として駆除していますが、なかなか消えません。


作業範囲は南北20m程の範囲となりました。
南端部はオオブタクサ、カナムグラと合わせて、倒れていたヨシも刈ってしまいました。 ミゾソバやツリフネソウは殆んど繁茂していませんでした。
日差しが強くて、刈り取られた所は無残な状態になってしまいました。 どのくらいで回復してくれるのか、気になります。

コバノカモメヅルがヨシに絡んで繁茂していた部分は、後背部に繁茂して圧し掛かる状態になっていたカナムグラと倒れたヨシを刈り取りました。 これによって少し軽くなったのか、コバノカモメヅルの塊は残せました。
後背部のカナムグラの茂みが消えると隠れていた水路が現れましたが、水は流れていませんでした。






気温は37.9℃になっていました。 木陰の木道上に横たわっての休憩を繰り返しながらの活動になっていました。
イチモンジセセリもジッとして動きません。

オオシオカラトンボも物憂げです。
オオシオカラトンボ♀

北の方は、木道の上から倒れ掛かってきていたカナムグラの絡んだヨシを伐りました。 すると、下にツリフネソウが一輪咲いていました。
これだけのことで、木道わきがミゾソバやツリフネソウの場所に替わりました。

その北側は倒れたヨシの上で、カナムグラとオオミゾソバが絡み合っていました。
カナムグラを部分的に取れる範囲で取って、それ以上の手は入れないことにしました。


下の田圃の稲も稲穂が重そうです。


水筒は空になりました。 気が付けば、シャツもズボンも汗でびっしょりと濡れていました。
帰り道は途中2回も休憩してしまいました。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation