生田緑地の谷戸の自然保全活動
<モニ1000>水環境調査、カナムグラ駆除
モニ1000) 水環境調査 日時 2013/8/23(金) 10:00〜13:30 曇 場所 生田緑地稲目谷戸 参加者 岩田臣生 モニ1000里地調査 2013年8月の水環境調査を行いました。 一昨日、1時間程ではありましたが、待望の雨が降りました。 涸れていた水流が少しは回復しただろうか、また、流れてきた土砂で水流が止められていたりしないだろうかと思いながら、谷戸へ降りました。 谷戸はアブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシの大合唱に包まれていました。 ヨシ原へ向かう途中、上の田圃の導水路のパイプが落葉などで詰まって水が溢れ出ていました。 そこで、これを補修してから先に進みました。 次に、下の田圃の裏の草刈りを行って、田圃への導水パイプの口を塞いで、計測用樋の方に水を流しました。 田植えの後、ここには足を踏み入れていませんでしたので、オオミゾソバなどが1m以上の高さまで成長していました。 これを刈って、水路の泥をあげて、水が流れ出したことを確認してから、ヨシ原に向かいました。 田圃の稲穂に葯が見られなくなっていましたので、開花期は殆んど終わったようです。 田圃雑草の結実も進んでいるようです。 K ヨシ原の池 池の中のヨシを刈ったまま泥上げができていませんでしたので水温が上がっていました。 それでもアメリカザリガニは元気です。 トラップには小さいものが2匹入っていました。 泥上げが必要なことは分かっているのですが、高温多湿の中では体が直ぐに悲鳴をあげてしまいます。 ジョレンを用意して泥上げを始めたのですが、10回も泥をあげたところで諦めてしまいました。 調査しながらできる作業ではないと納得させられました。 オオシオカラトンボが3〜4匹きていました。 B 谷戸末端の階段下の水流 水の流れは7月調査時よりは増えているようですが、まだまだ勢いがありません。 近くでツクツクボウシが鳴いていました。 A 下の田圃裏の水流 6月、7月と調査を控えていましたので7月との比較はできませんが非常に少ない流量でした。 ただ、流れの中のホトケドジョウは元気なようでした。 H 上の田圃への導水路 この水路の堰はそろそろ造り直した方が良さそうです。 計測用のバケツがセットできなくなっています。 G 湿地3段目の池 池周りの草の繁茂が著しく、鎌を振るって道を造りながら進むことになりました。 草を刈ると水面が現れました。 2cm程のアメリカザリガニが数匹逃げ回っていました。 C ハンノキ林上の池 岸辺にヤブマオ類が咲いています。 クサギカメムシ幼虫がいました。 オオシオカラトンボが数匹集まっています。 水の濁りはとれていません。
生田緑地のような雨水貯留能力の小さい谷戸では降雨間隔と降雨量が湧水量に大きく影響しています。 谷戸の水流の流量については、多くの人が、夏は多くて、冬は少ないと思っているようですが、現実は逆です。 これは降雨量ばかりではなく、植物が根から水分を吸収して、葉から蒸散していることも大きな要因だと思います。 市街地の気温に比して、生田緑地の谷戸の中の気温が数度低いのは、この植物の活動のお蔭です。 今年は特に梅雨時の降雨量が少なかったために冬期と夏期の流量の違いは顕著なものになっています。即ち、 中央水路末端部(B)では、0.069 / 1.040 = 0.066 (6.6%) 下の田圃裏の水流(A)では、0.109 / 0.758 = 0.143 (14.3%) 上の田圃への導水路(H)では、0.104 / 1.050 = 0.099 (9.9%) これだけ夏は流量が減少してしまうので、5年ほど前から夏になると涸れてしまう流れが出ています。 当然のことながら、止水域も同様です。 ですから、夏は水生生物にとって過酷な季節になっています。
カナムグラ駆除 日時 2013/8/23(金) 10:00〜13:00 曇 場所 生田緑地稲目谷戸 参加者 岩田芳美 カナムグラの駆除を行いました。 また、セイタカアワダチソウも見つけたものは駆除しました。 |
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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation