生田緑地の谷戸の自然保全活動




モニ1000) 中大型哺乳類調査
日時 2012/5/30(水) 10:00〜11:30 晴
場所 生田緑地
参加者 岩田臣生

モニ1000里地調査中大型哺乳類調査の定点カメラを回収しました。
3地点ともストロボは発光せず、フィルム切れとなっていました。 さて、なにが撮影されているでしょうか。

環境省モニタリングサイト1000里地調査一般サイトとしての生田緑地調査は2008年から開始しました。 その中の中大型哺乳類調査はセンサーカメラを動物が通りそうな場所にセットして、前を通った動物を撮影し、 その哺乳類の種を同定し、撮影された日時を記録しています。
2008〜2009年は、タヌキが頻繁に撮影され、生田緑地はタヌキ天国かと思わされました。
しかし、2010年は疥癬に罹患したタヌキが頻繁に撮影されるようになり、 やがて、健康なタヌキが撮影される回数は急減しました。
2011年は、疥癬に罹患して失った毛が少し回復し始めたように見えるタヌキばかりとなり、 健康なタヌキが撮影されることは殆ど無くなりました。 健康なタヌキは疥癬ダヌキのいない場所に移動したものと想像しています。
2012年はどうなるかという期待と不安を抱きながらの1ヶ月を終えて、フィルムを現像しました。 しかし、残念ながら、まだ生田緑地のタヌキの生息状況は改善されていませんでした。
生田緑地の中心部でネコに餌を与える行為が行われたことによって、 タヌキが餌付けされ、餌場でネコと接する機会が多くなって、やがて疥癬に罹患することになったものと推察しています。
市街地に囲まれた生田緑地の野生動物との共生について、一人一人が考えてほしいと願います。
疥癬に罹患したタヌキ 疥癬に罹患したタヌキ

撮影される哺乳類の数が非常に少なくなってしまった生田緑地ですが、嬉しい写真もありました。
ミゾゴイが撮影されたのです。
ミゾゴイは地球上に1000羽もいないと言われている世界的な絶滅危惧種です。 日本では絶滅危惧TB類に指定されています。
冬は九州以南の東南アジアに生息し、夏に日本に渡って繁殖しています。 人里に近い樹林に営巣し、畑や田圃にも現れるようです。
生田緑地の哺乳類調査では2009年にも撮影されていますが、その付近に住み着く人が現れたため、多摩区道路公園センターが根気よく対応してくれています。 また、今年は公園緑地課が工事を計画していたのですが、春〜夏は動物の繁殖期でもあることから当該工事を秋以降に延期して戴いていました。 お陰様で、飛来したミゾゴイがいたものと思われます。
ミゾゴイ

園路を歩いていて、柵の支柱にセミの脱殻を見つけました。 新しいヒグラシ♀の脱殻でした。



スジグロボタル調査
日時 2012/5/30(水) 11:30〜12:00 曇
場所 生田緑地
参加者 岩田臣生

生田緑地のスジグロボタルが発生する季節になりました。
そこで、生田緑地北側の谷戸のスジグロボタル成虫の調査を行いました。
スジグロボタルはミヤマシラスゲやシラコスゲの葉の上で見られますが、 現れたり、消えたり、忙しく動いているため、タイミングが合わないと観察できません。



植物保護のためのチゴザサ刈り
日時 2012/5/28(土) 12:00〜13:30 曇
場所 生田緑地
参加者 岩田臣生

湿地の植物の保護のためチゴザサ刈りを行いました。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation