生田緑地の谷戸の自然保全活動



上の田圃の保全、キヅタ駆除
日時 2012/3/19(月) 10:20〜15:30 曇 14.7〜14.3℃
場所 生田緑地 上の田圃周辺
参加 岩田臣生、岩田芳美

生田緑地の谷戸の田圃の手入れを行いました。
アメリカザリガニやサワガニが水辺に穴を開けたり、ミヤマシラスゲが水域の中にまで繁茂したり、流れが運んだ土砂が堆積したり、 畦の部分までが湿潤で柔らかい状態になったり、冬季湛水の田圃は手がかかります。
【水路】
まず、導水路部分の手入れから始めましたが、木道下に設置してあったパイプに土砂が詰まっていて、水は水路から溢れ出て、 木道手前のミヤマシラスゲの群落の中に広がっていました。
パイプは一旦、取り出して、中の土砂を取り除いて、設置し直しました。
流れの中の泥上げも行いました。この泥の中には、3〜4cm大のオニヤンマのヤゴがいました。
ミヤマシラスゲも数年に1回は刈ってやった方がいいかも知れません。


木道下を抜けて、田圃までの水路にはミヤマシラスゲが出ていたり、ジュズダマの根が残っていたり、イが針状の緑色の葉を広げていたりします。
これらを湿地と同じように三本爪備中鍬で抜き取ろうとしましたが上手くいきませんでした。 結局、今まで通り、水路の範囲を鎌で刈って、ミヤマシラスゲを取り除き、ジョレンで溜まっていた土砂を掬い上げました。


【上の田圃の上の段】
田圃の中は、アズマヒキガエルの卵を、手網を使って、外周部から中央部に移動させてから、田圃の泥を畦上に薄く積みました。

畦上には、既にタネツケバナが咲きだしていましたが、1週間も経てば、積んだ泥を突き抜けてくるでしょう。
タネツケバナ
上の段の手入れは終えることができました。


【上の田圃の下の段】
上の田圃の下の段は排水部の堰から水が溢れ出ていないのに、水深が浅くなっていました。 どこかから漏れているようです。
多分、水面の高さの所にアメリカザリガニの開けた穴があるのだろうと思いましたが、 ここまでの作業で水が濁ってしまっていて、アズマヒキガエルの卵が見えません。
今年のアズマヒキガエルの卵の量は多いので、踏み潰しながらの作業になってしまっては問題です。
時間的にも、そろそろ今日の活動を終える頃合いです。 下の段の手入れは、状況をみて行うことにしました。

下の段の下側に、薄いピンク色に見える花があり、茎は赤紫色で、イヌノフグリかと思いましたが、花の大きさはオオイヌノフグリと大差ありませんでした。
この辺りの花だけがピンク色になっている原因は何なのかは分かりません。


【上の田圃下の草地】
上の田圃下の草地のキヅタ刈りも行いました。


この日もモズが現れました。
上の段と下の段の間にある木杭にも、やって来て、何度か、下の段の田圃?に降りていました。
モズ

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
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