生田緑地の谷戸の自然保全活動


里モニ) 水環境調査
日時 2011/9/28(水)10:00〜14:00 晴、20℃
場所 生田緑地稲目谷戸
参加者 岩田臣生

10:10 ヨシ原に行く途中、田圃裏の取水を止め、水量計測装置の方に水を流しました。

10:15 ヨシ原
台風による降雨によって水は溜まっているものの、黒い繊維状のものに水面が覆われていました。
カサスゲ、ヨシ、キショウブ、ミゾソバ、クズなどが池を覆いそうな勢いです。
少しだけ池の周囲の植物の手入れを行いましたが、一度、クズなどの刈り取りをしないといけません。


10:30 ヨシ原付近の水流の調査を行いました。
流量はあるものの、かなりの量が計測ポイント前に漏水し、迂回していました。簡単な補修はしましたが、ここも一度手をいれないといけません。

10:40 下の田圃裏の水流の調査を行おうと思い調査地点を覆っていたクズやカナムグラなどを刈り取って見ると、 調査用の樋と下の流れとの落差がありませんでした。
下流に向かって10mほどの範囲のクズやカナムグラを桑切鎌で切り開いて、携帯用スコップで水路の泥やミゾソバの根などを堀り取りましたが、 それでも落差はできてくれません。
仕方なく、今回は流量計測を諦めました。
一度、横山さんの敷地内の水路の草刈りと浚渫をさせてもらわないと調査になりません。
切り開いたクズのつるには実がついていました。

一度、横山さんの敷地内の水路の草刈りと浚渫をさせてもらわないと調査になりません。

12:00 上の田圃の導水路の部分の調査を行おうとしたところ、少し上流2ヶ所に大きな穴が開いていて水は消えていました。
そこで、穴を塞ぎ、水を流れるようにしてから調査を行いました。
このため、暫く放置して水の濁りがおさまるのを待ちましたが濁りは消えませんでした。
いつもは地上2mほどのところを悠然と飛んでいるオニヤンマが田圃の外周の溝沿いに飛んだり、 休む場所を求めている様子でしたが、やがてヨシの茎に止まりました。


12:45 湿地3段目の池の調査を行おうとして道を塞いでいたヤマグワなどを刈り取ったところ、湿地の3段目までは水が来ていないことが分かりました。
水は僅かには残っていましたが調査は諦めました。
水が来ていない原因を調べてみると、湿地への導水路の水が途中で消えていて、湿地に届いていないことが分かりました。
水が消えているのは、湿地に水を引くために造った堰の所でした。
台風の降雨の影響で水量が増えているというのに勿体ないことです。応急的に漏れている箇所を補修して1段目の池まで水を導きました。
湿地はツリフネソウ、ミゾソバ、アキノウナギツカミ、ゲンノショウコ、ユウガギク、ノハラアザミなどが花盛りで イチモンジセセリ、ヤマトシジミ、ホウジャクの仲間、ハチの仲間などが忙しく飛び回っていました。

アキノウナギツカミ アキノウナギツカミ

13:30 ハンノキ林上の池の調査を行いました。
水面上30cmほどのところに、ほぼ水平に網を張ってオオシロカネグモがいました。

アメリカザリガニ・トラップにはマッカチンが2匹かかっていました。

2011年9月28日 調査結果
調査地点 気温℃ 水温℃ 透視度cm PH 流量 L/sec. 備考
K(ヨシ原の池) 20.8 16.5 40 7.0 BTB  
B(中央水路末端) 20.0 18.0 50 7.2 BTB 0.43 水漏れあり
A(下の田圃裏) 23.0 18.0   6.6 BTB 土砂溜まり、落差できず
H(上の田圃への導水路) 22.6 18.1 12 7.2 BTB 0.46 水路補修
G(湿地再生地)         計測不可
C(ハンノキ林上の池) 21.0 18.0 68 6.6 BTB  

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation