生田緑地の谷戸の自然保全活動


ピクニック広場の上に位置する中央園路沿いの桜が折れているのには驚きました。 多摩区道路公園センターから台風で折れた桜の置き場所について相談された意味が分かりました。
ピクニック広場上の折れた桜を帰りに撮影したもの


台風で倒されたイネの保護
日時 2011/9/23(金) 10:00〜16:00 晴 
場所 生田緑地 上の田圃の下の段
参加 岩田芳美

上の田圃のイネは全て倒れていました。
これは数本ずつ縛って立て直さなければなりません。 全身泥まみれになる大変な作業です。
この日は岩田芳美が、足元に現れたアメリカザリガニを採集しながら活動しました。 採集したアメリカザリガニは 3〜8cm大の合計で 160匹でした。


オダづくり
日時 2011/9/23(金) 10:00〜14:00 晴 
場所 生田緑地 上の田圃の上の草地
参加 岩田臣生、下口達夫

オダづくりは、私たちが管理している近くのモウソウチク林から材料を調達しています。 同時に、竹林を管理するという視点から伐採した方がいいと思われる竹を伐採するようにしています。 土壌の栄養状態が悪くなってきたのか、いくらか細めのモウソウチクが増えていますので、オダの材料としては使い易くなっています。
そうは言っても長い竹を細い園路を歩いて運ぶのは結構大変な作業です。 この日は水田ビオトープ班の力持ちが参加できるということで、倒れたイネの保護を後回しにして、予定通りオダづくりを行うことにしました。
まず先日伐採しておいた竹を竹林から上の田圃の上の草地に運びました。 来園者もいるので長い竹を運ぶのには気を遣います。
これを草刈りをしておいた場所に並べてオダの配置を決め、足りない竹の量を計算し、それを竹林から伐り出しました。
草地の中央部に出てきたアカバナを避けて、オダは谷戸を横切る方向に一列につくることにしました。 この方向は風をまともに受ける形になることと直射日光の当たる面が片側になってしまうことから今まで避けていましたが、試してみることにしました。

オダを組み立てようとした時、下口さんが草地の中でシマヘビの幼蛇を見つけました。 成蛇とは全く異なる紋様のため、その場では種名が分からず、何だろうと思っていましたが、帰宅後に調べてシマヘビの幼蛇と分かりました。

休憩しているとクロヒカゲが来て膝の辺りに止まりました。 汗を吸っているのでしょうか、逃げようとしません。



完成したオダの上にアキアカネが止まりました。

田圃にはオオシオカラトンボシオカラトンボを避けるように端の方に マユタテアカネ♂や オオアオイトトンボ♂がいました。
オオアオイトトンボ



田圃への導水路の補修、台風の被害調べ
日時 2011/9/23(金) 14:30〜16:00 晴 
場所 生田緑地 稲目谷戸
参加 岩田臣生

上の田圃への導水路が壊れていましたので、これは補修しました。
沢には倒木や落葉が溜まっています。水辺の保全もしなければなりませんが、この日は水路を補修して流れるようにするだけに止めました。
あらためて台風後の状態について、調査し、保全活動を進めるすつようがあると思います。
上の田圃に来るまでの範囲は園路から見てきました。 倒れたイネの保護をしなければならないことは分かっているのですが、オダづくりの疲れから作業をする気になれませんでしたので、 少しの時間、谷戸の中の状態だけでも調べておくことにしました。

下の田圃のイネも倒されていました。ヨシも倒れています。

下の田圃の付近でも斜面のコナラが中程で折れていました。

城山下谷戸から枡形山へ登る急階段の途中でも、コナラが折れていました。

昨年12月11日の市民部会でアズマネザサやアオキなどを除伐した後、 3月9日に水田ビオトープ班で水辺再生の活動を行った場所に水流ができていました。 台風の降雨のおかげで湧水量が増えているためです。 これだけの水量がないと全てが伏流してしまい、デザインした水流にはならないということのようです。

芝生広場南西の雑木林のコナラも折れていました。


生田緑地のあちこちで樹木が幹から折れたり、枝が折れて落ちている状態です。 多摩区道路公園センターでは安全な通行に支障がないように、その日のうちに対処したようですが、本格的な後片付けはこれからです。
私たちも湿地の落枝の片付けや水流に溜まった土砂の除去など、谷戸の全域について水辺保全活動を進めていきたいと思います。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation