生田緑地の谷戸の自然保全活動


哺乳類調査定点カメラ設置、スジグロボタル出現状況観察、里山倶楽部A(6/4)の下見、トリカブト食害調べ
日時 2011/6/3(金)11:00〜15:50 晴
場所 生田緑地
参加者 岩田臣生

6月期の定点カメラを設置しました。 大雨の後で、哺乳類の足跡を見つけるのが困難でした。 各所に表流水が勢いよく流れた痕跡が見られました。
生田緑地の園路から離れて人目につかない雑木林の中を、けもの道らしき痕跡を辿って歩き回りました。
1台目の設置は11時40分、3台目の設置は15時30分でした。

途中、気になっていたスジグロボタル成虫の出現を観察しました。 なかなか、出現時期にタイミングよく観察することは難しいと思いますが、この日は合計40匹以上の成虫を確認しました。 しかも、その多くは交尾中でした。どうなっているのか、3匹が絡み合っているところも2〜3観察しました。 どうやら、出現のピークに出会ったようです。
昨夏は降雨不足から生田緑地の水流は何ヶ所も涸れるという現象が起きましたので、生息を心配していましたが、どうやら大きなダメージには至らなかったようです。


翌日の里山倶楽部Aの下見もしました。
皆伐更新地区の切株となったクヌギも萌芽が見られました。伐採したコナラの半分ぐらいの切株から萌芽し始めたようでした。 その萌芽にアブラムシがいっぱいたかっていて、アリの行列ができていました。大事な萌芽に!気になります。

体長12mmぐらいの細長い体形の甲虫が6〜7匹見られました。 翅を広げて飛んでいる時に見える腹部背側がコバルトブルーに輝いています。 飛んでいる時に目に飛び込んできたのは、この輝きのせいでした。
引き上げようとすると交尾中の個体が目に飛び込んできました。 不思議なのは、♂の顔の辺りが金色に輝き、♀の顔の辺りが青く輝いているのです。 体形はタマムシに似ています。どうやらナガタマムシの仲間のクロナガタマムシのようです。

トリカブトを食害している昆虫の観察もしました。 同じハバチの幼虫が数匹、シシウドの葉を食べていました。 その葉には2mm程度のものから3cm程度のものまで同居していました。
観察していると昆虫班の野澤氏も調査にやってきましたので、後はお任せして、残りの定点カメラを設置しに行きました。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation