生田緑地ホタルの国

ホタル観察会
日時 2010/6/22(火)18:30〜20:10 晴(月夜)
場所 生田緑地の谷戸
参加者 日本女子大付属高校の先生2人、生徒14人
ガイド 岩田臣生

恒例になっていた日本女子大付属高校生物部の生田緑地ホタル観察会を行いました。
天気予報は雨でしたが、すっかり晴れて、月明かりでハンノキ林の林床が見えています。 ホタル観賞には明る過ぎるようにも感じます。
部屋が使えないので座学は無しとしましたが、旧北部公園事務所の近くで、簡単に、ゲンジボタルと生田緑地のホタルについての話をしました。
ホタル・ガイド・ボランティアをスタートさせておいてから、谷戸へ降りました。
今年はハンノキ林内が良い状態です。 来園者の皆さんはよくご存知のようで、いくつものグループが集まって来て、ホタルが光り始めるのを待っているという光景が見られました。 平日は小グループでのホタル観賞が多くなっています。
1匹目が光り始めると歓声が聞こえてきます。
昔、ハンノキ林の中で一番出ていて、 NHKがハイビジョン撮影を行ったハンノキ林東谷戸に、いくつもの光の明滅が見られるようになり、 奥行きのある空間に舞うホタルが何とも幽玄な景色を見せてくれました。
冬の間に、群生するアオキを思い切って除伐した甲斐があったと感じています。
ハンノキ林の中のもう一つのポイントになっている木道に近い水流も少しずつ手を入れているところです。 専修大学の野外音楽堂に降りる途中の外灯を消して戴けたこともあって、この水流の上に4〜5匹が群れて明滅する景色も、来園者の足を釘付けにしています。 こちらは目の前の手が届きそうなところでの光の舞です。
ホタルの里では下の田圃の上側辺りが安定したポイントになっています。
皆さん、マンションの灯はホタルに影響ないのか、大丈夫なのかと心配して尋ねてきます。 「2時間ぐらい消してくれてもいいのに」とはっきり言う人もいます。
ホタルが飛んでいるところには光は届いていないはずですと答えていますが、間の土地に樹林が形成されるとだいぶ改善されるとは思うのですが、ホタルの景観としては、背景がマンションというのは興醒めに感じてしまいます。
4月に刈ったヨシがやけに元気に伸びていて、ホタルの季節が終わったら、もう一度刈り取った方が良さそうです。
今回は付き添ってしまいましたが、解散して自由に観賞させてあげた方が、お互いに良かったのではと反省しています。

ホタル・ガイド・ボランティア6日目
日時 2010/6/22(火)19:00〜21:00 晴(月夜)
場所 生田緑地の谷戸
参加者 岩田臣生、岩田芳美、大津、飼田夫妻

来園者は200人程度で、生田緑地ルールを承知している人が殆どのようでした。 ホタル・ガイド・ボランティアは今年初めての3人だけでしたが、特に大きな問題は無かったようです。
岩田は自由に動けなかったのでピーク時の出現数を数えることができませんでしたが、ピーク過ぎてからのホタル調査では、出現数は47でした。 この結果から推測すると、ピーク時は昨夜と同じ程度には出ていたのかも知れません。。
今年のホタルは7:20〜8:20が観賞時間という感じで、8:20を過ぎると急に出現数が減ってしまいます。 来園者も分かってきて、8:30にはホタルの国は来園者も僅かになって、ひっそりしてしまいます。

反省会
・デジカメの光でホタルを呼び寄せて、写真を撮っている若い男性がいた。注意しても、とぼけて応じてくれなかった。 (注意したボランティアが女性だったからか)
・竹林からの道で懐中電灯を使っている老年の女性がいたので注意したが、なかなか応じてくれなかった。 暗いからと言って、なかなか消してくれなかった。
・調査だと言って立入禁止区域へ入って行った人がいた。青少年科学館の職員なのですか。
・ホタル泥棒のことで、共感する来園者との会話が盛り上がってしまった。
・下の田圃付近のマンションの灯を問題にする発言があった。
・20時頃、北側の入口から自転車を押してきた人がいた。 乗っていないのでいいだろうということだったが、ホタルの出現しているポイントには人が集まっているので入口に置いてきてほしいとお願いした。 自転車を持って階段を降りてきたことを考えると、入口の警備員が何も注意しなかったことが問題だ。


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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation