サイハイラン タシロラン ツチアケビ ヤツシロラン サイハイラン Cremastra appendiculata ラン科 名前は、花序につく花の様子が武将の使う采配(さいはい)に似ているためのようです。 サイハイラン 岩田臣生撮影 ▲ タシロラン Epipogium roseum (D.Don)Lindl. ラン科 トラキチラン属 環境省 準絶滅危惧(NT) 本州(群馬県以西)、四国、九州、沖縄、中国〜インド、ニューギニア、オーストラリア、西アフリカなどに広く分布。 タシロランと言う名は発見者の田代善太郎氏の名前から付けられたそうです。 日本では常緑広葉樹林下にはえる腐生植物で葉緑素を持っていない。丈は5〜50cm。 神奈川県では1958年に横須賀市鷹取山で初めて発見された。(大谷1961 横博研報(6):27-29) その後、久里浜(1978)、観音崎(1983)、馬堀(1983)と三浦半島一帯で見つかった。(大森雄二,1984 神奈川自然誌資料(5):71-73) 1970年代は大変珍しいランであったが、最近では沿海地に分布を広げている。 2008年7月、川崎市では初めて発見されました。これも地球温暖化の影響でしょうか。 撮影/ 2008/7 岩田臣生 ▲ ツチアケビ Galeola septentrinalis Reichb.fil. ラン科 ツチアケビ属 日本固有種 別名 ヤマシャクジョウ(山錫杖) 腐生ランで、根茎内にナラタケの菌糸束を取り込んで共生しています。 2013年初夏、川崎の落葉広葉樹林のやや暗い林床、2〜3年に1回程度の下草刈りをしているアズマネザサの群落内に咲いているのを見つけました。 神植誌2001によると神奈川県東部の記録がありませんが、第2次、第3次の川崎市自然環境調査報告書には市内の記録がありました。 ただ、極めて珍しい植物であることは間違いありません。 撮影/ 2013/6/15、2013/7/2、2013/8/13、2013/10/12、川崎市内 ▲ ヤツシロラン ラン科 Gastrodia confusa Honda & Tuyama 腐生ラン 多摩区生田緑地では、2011年11月4日に園路沿いに伸びたアズマネザサを刈り取っていたところ、30cm程に伸びて種子散布を始めていたものが見つかりました。 特異な形状のため目立ちます。 その後も秋の植生管理をしている時に別の場所でも見つかりました。 図鑑には竹林を生育環境としてあげていますが、生田緑地で確認された生育環境は竹林ではなく、やや暗く、やや湿った腐植質が堆積した環境であり、 特別なキーになる環境要素を特定できませんでした。(水田ビオトープ班) ヤツシロラン(未同定) 2011/11/4 生田緑地,岩田臣生撮影 ヤツシロラン(未同定) 2012/10/31 生田緑地,岩田臣生撮影 ※川崎市内の確認記録/ クロヤツシロラン(2001/11 麻生区早野,吉田多美枝採集) クロヤツシロラン(2008/12/8 宮前区水沢の森西地区の竹林,岡田泰男観察) アキザキヤツシロラン(2010/10/12 宮前区水沢の森西地区の竹林,岡田泰男観察) 未同定(2011/1 多摩区東生田緑地の竹林,佐藤登喜子採集) 未同定(2011/11/4,多摩区生田緑地,城本法子・岩田芳美・岩田臣生観察) ヤツシロラン(2011/11/29 麻生区黒川,佐藤登喜子観察) 未同定(2011/11/29,多摩区生田緑地,城本法子・岩田芳美・岩田臣生観察) ▲ 特定非営利活動法人かわさき自然調査団 |