川崎の野生生物
アオイトトンボ科

オオアオイトトンボ  ホソミオツネントンボ



オオアオイトトンボ
Lestes temporalis  
トンボ目 均翅亜目 アオイトトンボ科
大きさ/ 41〜51mm
4月 孵化して水面に落ちて、水中生活し、5月 羽化して樹林に移動し、5〜12月 樹林で生活、11月 上空に枝を広げる樹木がある明るい水辺に集まって交尾し、上空の枝の樹皮下に産卵する。
本州、四国、九州に分布。
成虫♂/ 2008/12/3 生田緑地、岩田臣生
成虫♂/ 2007/10/21 生田緑地、岩田臣生
成虫♂/ 2012/11/29 生田緑地、岩田臣生
幼虫/ 2012/6/26 生田緑地、岩田臣生





ホソミオツネントンボ
Indolestes peregrinus  
トンボ目イトトンボ亜目アオイトトンボ科オツネントンボ亜科
北海道中部〜九州、朝鮮半島、中国に分布。
神奈川県昆虫誌2004には、多摩区枡形・生田緑地(西田他,1998; 苅部他,2003)の記録がある。
神奈川県レッドデータ生物調査報告書2006では、神奈川県の要注意種に指定されている。 川崎市内での最近の記録は無い。

トンボにしては珍しく、成虫のまま冬を越すので「おつねん」の名がついている。
メスが春に産卵すると、卵からふ化した幼虫は7〜8月頃には羽化して新成虫となる。未熟なうちは淡い褐色の地に銅色の斑紋がある。
新成虫は水辺を離れて徐々に遠くへ分散し、冬季にはネザサのやぶの中や雑木林内で植物の小枝や茎につかまり越冬する。
翌春になると成熟して淡褐色の体色が、♂は美しい青色に、♀はやや褐色みの強い緑色へと変わり、池沼などの水辺に集まって交尾、産卵をする。
産卵は連結静止型。てい水植物や水面に張り出した植物の葉や茎の空中へ突出した部位の生体組織内へ行う。産卵植物は、ヨシ、ショウブ類、スゲ、イなど草本類が多いが、ハンノキ、ネジキ、テリハノイバラ、アカマツなどの木本類やササの葉にもおよび、特別な選択性は低い。
成虫の寿命は1年ほどとされる。捕まえると擬死をする。

写真/ 2007/8/13(月) 八ヶ岳少年自然の家の池で、岩田臣生撮影 /FONT>


特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation