生田緑地観察会
主催 青少年科学館
“里山の自然”


日時 2016/7/17(日) 10:00〜12:00 曇
ガイド講師 水田ビオトープ班(岩田臣生)
サポート  事務局 岩田芳美
観察会参加者 12人(大人 10人、子ども 2人)
    市内 6人: 多摩区 3、宮前区 1、中原区 2
    市外 6人: 横浜市 3、狛江市 1、厚木市 1、藤沢市 1

青少年科学館が広報していた生田緑地観察会日程では、7/17は生田緑地観察会は無いことになっていたため、この日は参加者がいないのではないかと思っていましたが、12人の参加者がありました。
はじめの挨拶をしていると雨が降り出して、途中解散も覚悟しての出発となりました。

谷戸をゆっくり観察して歩こうと思い、クスノキの辻から上に中央園路を歩き始めたところで、丸坊主になっている樹木と白いイモムシが目に入りました。
何匹ものアゲハモドキが、葉を食べ尽くしてしまったようです。
この時、はじめて気がついたものですから、成虫の写真を用意していませんでした。
話では、全く想像もできないだろうと思いながら、アゲハモドキというジャコウアゲハにそっくりの蛾の幼虫で、白いロウ状物質を身にまとっていることを説明しました。

直ぐ近くの草にも、白いロウ状物質の塊があり、これは何かという質問がありました。
こちらは、アオバハゴロモの幼虫でした。
また、近くに、成虫もいたので、幼虫と成虫を見比べてもらいました。

七草峠にかかったところで、ヤマユリが目を引きました。
かつては、神奈川県が誇る輸出品であったことも知らない人が多くなったので、話しました。
昨日まで開いていたオトギリソウの花が、この日は 1輪も見られませんでした。

川崎市が標本原産地となっている植物、タマノカンアオイの観察は外せません。

萌芽更新地区の話、湧水の話、そしてハンノキ林の話をしました。
また、ホタルの国の話もしましたが、参加者全員が知らないことでした。

ハンノキ林上の池にオオシオカラトンボ♂♀がいました。
目の前で交尾する瞬間を見た子どもたちは、やっと元気になり始めました。
ここで、万葉公園側の常緑樹の茂みから、クマゼミの鳴き声が聞こえてきました。 生田緑地で聞いたのは初めてなので驚きました。(帰りには、聞かれませんでしたので、短時間のことだったと思います。)

谷戸の開けた所には、オニヤンマが2匹飛んでいました。
オニヤンマの大きさに、子どもたちは完全に元気になりました。

草地には、イオウイロハシリグモが群れていました。

上の田圃付近には、ツリフネソウの葉上に、シュレーゲルアオガエルの幼体が数匹いました。
これだけで、アズマヒキガエルの話、田圃の生き物の話など、参加者が少ない利点で、ゆっくり話ができました。
更に、数匹のオオシオカラトンボ♂、オオカマキリの幼虫、ベッコウハゴロモ成虫、アオバハゴロモ成虫がいました。

ノカンゾウの橙色の花も観察しました。

下の田圃付近で、まとめを行い解散しました。
オオミゾソバの葉上には、ヒメギス幼虫がいました。
その色から、コオロギみたいだとの感想が聞こえましたが、キリギリスの仲間です。
水路には、カワニナがいました。 これも、初めは、子どもが見つけて、タニシがいると呼びにきたものです。 移動中のカワニナを観察していました。


特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation