昆 虫 班
【2023/9/20 更新】
昆虫班について 次のどれかに、ご興味のある方は、かわさき自然調査団昆虫班に入団してみませんか? @ 川崎市に棲息している昆虫を通して、自然環境の現状を見つめて行きたい。 A 昆虫がどんなところで、何を食べて、どう育っているかなど身に付けたい。 B 昆虫の同定(種名判定)の力、特に斑紋の変異が著しい蛾類を勉強したい。 C 班員と昆虫調査に出かけ、昆虫を見つけ、楽しさを共有したい。 D 観察会などのインストラクターで、子供たちに昆虫と自然の大切さを知らせたい。 1.昆虫班の歩み 昆虫班はかわさき宙と緑の科学館内に拠点を置き、1990年より30年以上にわたり、活動してきました。中でも蛾類については、年間を通して、調査・標本作りを継続しています。 さらに昆虫全般について、年ごとの記録すべき事象を紀要(川崎市青少年科学館発行)や川崎市自然環境調査報告書(発行:川崎市教育委員会・編集:特定非営利活動法人かわさき自然調査団)に投稿し、記録・報告をしています。班員数は10名程度で推移しています。 2. 班員と活動状況について 1)班員数(2023年8月現在) 9名 2)毎月の活動日程(原則であり前月に調整) ・月の活動日:3日(第一土曜日と日曜日で隔月交代。第二、第四、木曜日) ・活動時間帯:10時〜12時 生田緑地内の探索 13時〜16時 採集標本の展翅、同定(種名の判定)、乾燥した標本の標本箱への収納、標本リスト作り など 3)年間活動日数 ・活動日数:33〜35日(3〜4名/回・・班での活動日数と出席人数) ※他に川崎市内での個人活動を随時しています。 3. 調査の区域 対象の調査区域は川崎市全域。中で、主な調査地は調査室もある生田緑地とその周辺です。 他には黒川地区、多摩川河川敷、麻生区白山などです。 4. 蛾類の調査と標本について 班の結成当初から突出して蛾類の棲息調査・標本作りを行って来ました。主な理由は全国的にも知られたアマチュアの蛾類研究者が班員におり、親しい専門家が寄り添って支援して頂いたことなどのおかげです。 蛾類の研究者数は専門家もアマチュアも少ないですが、国内の種数は6,000種におよび、追求すべき事柄は膨大です。さらに種のひとつを取っても、同一地域の同一季節でも斑紋等の個体差が大きい種が大半を占めるため、同定作業だけでも、かなりの熟練を要します。それがまた蛾類に関わる魅力にもなります。同定のためにも写真撮影だけでは、正確性を欠くので、できる限り採集し標本としています。標本は2年に一度程度、専門家に最終同定を依頼し、確定した種名をラベルにし、科学館に正式収蔵しています。当初からの標本総数は約10,000頭です。これらはデジタル化したリストとの照合で、目的の標本箱にはすぐに行き着くことができます。 ◇収蔵庫の昆虫標本:科学館の収蔵庫には長年で膨大な貴重な昆虫標本納められています。全国の採集地が多いですが、チョウ、甲虫、ハチ、アブなど多彩です。 5.昆虫全般の調査と報告について 昆虫は全国で約3万種です。川崎市域でも数千種と推定されます。そこで、全ての種を対象とすることはできないので、種を絞っての棲息動向や川崎市域では珍しい種の捕獲などの記録などを紀要等にて発表しています。撮り溜めた写真の発表なども目標ですが、データのまとめが整っていません。 年度の締めには「かわさき自然調査団の活動報告」として、市民の皆様への報告会を、かわさき宙と緑の科学館にて行っています。 6.観察会のインストラクター 生田緑地では、かわさき宙と緑の科学館の主催の昆虫観察会が年に3〜4回開催されます。その、インストラクターは当班員で構成されます。他にも多摩川河川敷の子供自然クラブなどの観察会の依頼を受け、班員を派遣しています。 7.今後の活動について 蛾類の成虫の標本の蓄積は継続して行き、長年の発生の推移などを記録して行きます。また、並行して幼虫の棲息記録、写真撮影、飼育による経過記録と羽化、標本作りも行います。撮影した幼虫、蛹、成虫の写真も数多いので、それを基にオンライン図鑑などできればと思っています。 生田緑地以外での班員が集まっての活動や夜間のライトトラップや糖蜜トラップなどによる、記録の収集も増やせればと思います。 蛾類以外の昆虫についても、写真撮影による記録や稀な種の採集、外来種の発生経緯の記録、など幅広く把握して、紀要などに発表して行きます。 特定非営利活動法人 かわさき自然調査団 昆虫班 |
特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation