東京新聞 2013年11月28日
川崎市で活動するNPO法人が「川崎の生物100選」を選定した。六千数百種といわれる市内の野生生物から、よく観察できて市民に親しみやすい生物中心に選んだ。十二月十四日まで多摩区の生田緑地東口ビジターセンターでパネル展を開いており、「100選を入り口に、川崎の自然のファンになって」とメンバーらは願う。 (栗原淳)
選んだのは、生田緑地を中心に市内の自然環境を調査している「かわさき自然調査団」と、多摩川流域の自然や文化の保全に取り組む「多摩川干潟ネットワーク」のメンバーで計十三人。大都市の川崎でも多種多様な生物が生息していることを市民に分かりやすく提示したいと、自然調査団が発案した。
植物では、市が原産で多摩丘陵のみに生息する多年草のタマノカンアオイのほか、コナラやヤマザクラなど。オオタカやルリビタキなど里山の鳥のほか、水辺にすむカワセミなどが選ばれた。いずれも多摩丘陵の里山や多摩川の水辺、また市街地でも観察でき、アブラゼミやカブトムシといったおなじみの昆虫も入った。
パネル展は入場無料。生物をカラー写真で紹介し、国や県が生息状況が脅かされていると指定する種は、絶滅の危険が増大している絶滅危惧II類(VU)、準絶滅危惧(NT)などの説明を添えた。三十日と十二月一日は「かわさき宙(そら)と緑の科学館」でも開催する。
問い合わせは、自然調査団=電090(2171)7214=へ。
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