里山倶楽部
【2025/9/13 更新】

令和 7 年度第 12 回里山倶楽部
ハンノキ林東地区の更新管理(下草刈り)、
および谷戸源頭部の水辺保全

日 時)2025年9月13日(土) 9:00〜12:00 曇時々小雨
場 所)生田緑地 ハンノキ林東地区(A07-11〜02)と斜面下の水辺
参加者)伊澤高行、加登勇司、吉澤正一
事務局)岩田臣生           計 4 名


(上図)活動場所図(赤色部)

今年は暑くて、降雨の殆ど無い夏となり、生田緑地の水辺は各所で水涸れを起こしていたので、ホタルなどの生きものの生存が心配されました。
漸く、雨と言える天気になったのは、9/11(木)の水田ビオトープ班の活動後の13時半からの非常に強い降雨で、川崎では大雨警報が発令されました。
この雨によって、生田緑地の雑木林の林床には大量の雨水が貯留されたと思われました。
里山倶楽部としては、急傾斜地を避けて、比較的緩斜面のハンノキ林東地区(A07-11)の更新管理を行うことにしました。
その活動中に、気になっている水辺の状態観察も行うことにしました。

ハンノキ林東地区(A07-11)は、かつては、谷戸に降りる自然探勝路がハンノキ林にぶつかった所にあるコナラ林でした。
ナラ枯れが進んだことで、2023年11月〜2024年1月に、ナラ枯れ大径木を伐採して、現在、更新管理を行っている地区です。
伐採後、2回の夏期を経験して、コナラをはじめ、数種の樹木が発芽し、成長しています。
また、伐採した小径木からは萌芽が成長し、アズマネザサが繁茂していました。
今回の里山倶楽部は、こうして成長を始めたコナラを育てる妨げとなるような植物を刈ることです。
つまり、しっかり雨に濡れたヤブに入っての活動でした。
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休憩して、記念の集合写真を撮りました。
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シロコブゾウムシ?がいました。
シロコブゾウムシ

9/11(木)の水田ビオトープ班の活動では、ハンノキ林の(A07-12)と(A07-11)に挟まれた谷の部分に溜め池的な水溜まりをつくることを考えて、 その堰堤の骨材として、斜面裾部に置いてあった伐採材を並べましたので、その辺りに水面ができていることを期待していましたが、 期待していたような水溜まりはできていませんでした。
ただ、地面は、水浸しになっていました。
伐採材を並べた所から少し上流側に離して、水溜まり穴を掘ってみました。
掘った土は、並べて置いた伐採材の隙間を埋めるように投げましたが、土質は殆どが砂で、飯室層などが少しだけ混在しているものでした。
若しかすると、狩野川台風による土砂崩れによる堆積土かも知れません。
掘った穴には、短時間で水が溜まっていったので、地面下の砂礫層の中を水が流れているように感じました。
水は溜まるのですが、溢れ出すことはないのです。
もし、この場所に溜め池的な池をつくるのであれば、この堆積土を底から掘り出しておいて、水を通さない堰堤を築かなければならないと思いました。
また、昭和33年(1958) 9月の狩野川台風による崩落土であるならば、67年もの長期に渡って、この状態が維持されていたことになります。
この谷の水辺保全については、溜め池づくりのようなことは行わない方が良いと考えるに至りました。

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水面ができたら、直ぐに、オニヤンマが偵察に来ました。
続いて、オオシオカラトンボもやって来て、ミヤマシラスゲの葉上に陣取って、縄張り争いを始めました。
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この谷には、ミヤマシラスゲ、ツリフネソウなどが繁茂していて、ツリフネソウが咲き始めていました。
ツリフネソウ

源頭部の園路近くでは、オトコエシが咲いていました。
オトコエシ

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