生田緑地の生物多様性保全活動


哺乳類調査の定点カメラ設置と
谷戸の水辺の水の点検、水漏れ補修

日時:2022/8/8(月) 9:00〜13:30
場所 生田緑地 
参加者 岩田臣生

猛暑続きで、7月下旬から休み勝ちになっていました。
この間、7/19(火)に回収した哺乳類調査定点カメラの写真同定、記録作成に取り組んでいましたが、撮影枚数が定点Sでは 1,100枚超え、定点Vでは 1,200枚超えだったため、 どうすれば良いのか分からなくなりました。
この大量の撮影は、ナラ枯れと猛暑による影響だと推察しています。
猛暑はまだ続きそうですので、今年度後期調査の定点カメラ設置を行うことにしました。
定点カメラ設置では、雑木林の出入りがありますので、来園者の少ない月曜日に活動することにしました。

定点Cは、生田緑地中央地区の南側地区では唯一、設置し易く、成果もある地点ですので、年1回は設置して、調査したいと思い、まず設置しました。
基本的には、常緑針葉樹林なのですが、それでも、倒木や落枝があって、足跡は何本にも枝分かれしていました。
1台目は、ここに設置しました。


2台目の定点カメラは、暫く調査していなかった定点Bにしようかと考えて、谷戸に降りました。
ハンノキ林地区に入った所で、ナラ枯れコナラの落枝がヤマコウバシを押し倒していました。

その近くのナラ枯れ落枝を掻き分けて、尾根路に入りましたが、最近の哺乳類の活動が感じられませんでした。
ただ、この尾根の北側の谷戸は、定点Sにつながる場所なので、調査してみたいと思い、降りてみました。
低木層にはアオキなどの常緑樹が生えていて、林床には多数の獣道があるように思えました。
しかも、林床はそこそこ暗いと思われました。
今まで調査したことが無い地区でしたので、一度試してみることにしました。


定点カメラ2台の設置を終えて、ハンノキ林に出たら、カラスの声が騒がしく、そこに一羽のカラスがオオタカ幼鳥?に追われて出てきました。
更に続いて、もう一組、オオタカ幼鳥?がカラスを追い払っていました。

2台目の定点カメラの撮影結果には不安もありますが、この暑さの中、定点カメラ2台の設置を終えたので、竹林下デッキで一休みしました。

次は湿地地区の水の点検、水漏れ補修です。
竹林下水流は、流量は少ないながら、何とか流れていましたが、2段目末端には水が来ていませんでした。
そこで、ハンノキ林からの水流を調べましたが、こちらも流量が少ないものの、大きな水漏れ穴は見つかりませんでした。
3段目には水面がありませんでしたが、保護植物は枯れてはいませんでした。
2段目の浅い水溜まりには、1〜2cmのホトケドジョウがいましたが、湧水量が少なくなっているので、いつまで水が残っているか心配です。

3台目の定点カメラは、今年度調査していなかった城山下谷戸生物保護区の湿地に設置することにしました。
生物保護区の状態をモニタリングしておく必要があると考えています。

3台目の設置を終えて、ベンチで休憩しました。
目の前の階段が通行止めになっていました。

芝生広場に戻って、またベンチで休みました。
体はへばっていましたが、田圃のイネが出穂したか、水はあるかなどを調べておくことにしました。
すると、田圃への導水路の水が涸れていました。
調べると、2〜3ヶ所の水漏れが見つかりましたので、これを塞ぎ、水を流しました。

田圃の水は、未だ涸れていませんでした。
シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、ショウジョウトンボなどが見つかりました。

稲の出穂は未だのように見えましたが、よく探してみたら、1〜2本の出穂が見つかりました。

クサギが開花していました。

田圃下草地のノカンゾウは、元気に咲いていました。


念のため、下の田圃も見に行きましたが、ここの水は問題なく、イネは田圃が狭いと言わんばかりに繁茂していました。


帰り道、梅の木広場でも休憩しましたが、キンミズヒキが咲き始めていました。


暦は立秋ですが、谷戸の水辺保全活動は難しい夏を迎えています。


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