生田緑地の生物多様性保全活動




夏の谷戸の水辺保全(水漏れ補修)など
日時:2022/7/5(火) 10:00〜12:30 曇
場所 生田緑地 湿地地区、上の田圃地区、下の田圃地区、その他
参加者 岩田臣生、岩田芳美、伊澤高行

西口トイレの天井に、カブトムシ(オス)がいました。
また、付近に、ニイニイゼミの羽化殻がありました。
ニイニイゼミの羽化も始まったようです。



谷戸に降りました。
ピクニック広場のトモエソウの花期は終わりのようです。

園路沿いの草地に、ヒメヒゲナガカミキリが交尾していました。


ハンノキ林地区では、シラカシ萌芽株の周囲に、ムラサキシジミが群れていました。
先駆植物と呼ばれるだけあって、3月の里山倶楽部で伐採した斜面に、カラスザンショウ?が発芽して、葉を広げていました。
カラスザンショウは、アゲハチョウの仲間の食草です。


カラスに食べられたと思われるカブトムシの死骸が転がっていました。
これは、生田緑地の夏の風物詩になっていますが、カラスに食べさせてしまうのは勿体ないと思います。

(湿地地区)
湿地地区では、竹林下からの流れが全て水漏れ穴に流れ込んでいて、区域 3段目は水涸れを起こしていました。
先ずは、水漏れ穴をイネワラで補修してから、1〜2段目の水路の点検を行いました。
夏草の成長は著しくて、1週間で 30cm以上、高くなっていて、チダケサシの花を覆いそうな勢いです。
ヒメシロネも埋もれそうでした。
ツリフネソウの葉陰に、ムラサキシジミが来ていました。

プランターに発芽した植物を半分程、外の泥の上に移植しました。

1〜2段目には大きな水漏れは無かったものの、小さな水漏れは多数あり、これらを塞いで、2段目から3段目に流れ落ちるところまで作業をしておいて、 3段目の涸れた水域に水が広がった状態の確認は、田圃地区の活動の後にしました。

移動の途中で、花の重さに耐えられなくなりかけていたヤマユリをアズマネザサで支えました。
私たちは、猛暑に耐えるのがやっとですが、昆虫たちは繁殖期にあるようです。
園路脇で、ニイジマトラカミキリが交尾中でした。



梅の木広場のユウガギクは6月下旬から開花しています。


(上の田圃地区)
上の田圃地区のチダケサシは、他の夏草に覆われていましたので、花を楽しんでもらえるように救出しました。

上の田圃への導水路は、6/28(火) に補修したつもりでしたが、また水漏れを起こしていましたので、補修しました。

上の田圃の下の段では、土嚢堰ではなく、畦に開いた三つの大きな穴に、水が流れ込んでいましたので、イネワラ補修を行いました。
田圃の中には、大きくなったアメリカザリガニが見えましたが、ジョレンで捕獲できたのはマッカチン1匹でした。
稲の苗は、このところの日照と高温で、しっかり育ってきました。
田圃では、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、ショウジョウトンボなどが群飛していました。

木道沿いのクサギの葉上には、クサギカメムシが見られるようになりました。

田圃下草地の池は、この日も、水路途中の水漏れのために涸れていました。
ノカンゾウの伸びてきた花茎を2本確認しました。
ヤブマオの葉上には、ラミーカミキリがいました。
この日は、あちこちで、交尾中のシオヤアブを観察しました。

ヤブミョウガが白い花をつけ始めました。


(下の田圃地区)
下の田圃地区では、田圃に面したヨシを少し刈りました。
奥の土手の植物の繁茂が著しくなっていました。
毎年のことながら、ウドには、アオバハゴロモなどの幼虫が沢山ついていました。


水涸れの点検、水漏れ補修を済ませましたので、この日の活動は終えることにして、竹林下デッキで休憩しました。
最後に、湿地地区3段目に水面が広がったのを確認して、帰りました。


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