生田緑地の生物多様性保全活動

水辺の状態確認と水漏れ補修など
日時:2021/5/14(金) 10:00〜12:00 
場所 生田緑地 下の田圃地区(B07)、湿地地区(B05)、上の田圃下草地の池(B06)
参加者 岩田臣生

昨日(5/13)は雨で活動を休みましたので、谷戸の水辺の状態が気になって、状態確認と必要な水漏れ補修を行うために、スコップ、雑のう袋、イネワラを持って、谷戸に降りました。
5/10(月)に、湿地地区の水涸れを起こしていた場所は、ひび割れた地面の上に水が溜まっていました。
湿地地区の保全目的である植物は無事でした。
ミゾソバやツリフネソウなどを少し除草した方が良さそうです。
ゴウソが花をつけていました。
シオヤトンボ(オス)が、アマチャズルの葉上にいました。






下の田圃の田起こしは、5/10(月)に行ったものの、生きもののための水域ができたかどうかが気になっていました。
土嚢堰の脇から、水が流れ出していたものの、浅い水域ができていて、ホトケドジョウ数匹が見られました。
この穴を含めて、この辺りに、イネワラ 6 束を押し込んで、畦を補強しました。
畦の一部は掘って、土嚢を並べることも考えていましたが、これで水漏れが止まるかどうか、暫く、様子を見ることにしました。
行政は、昨年、隣地との境界部の畦に止水板を打ち込みましたが、この日は、土を搬入して、盛土工事が行われていました。
また、地下水位を調べるためか、調査ピットも掘られていましたが、何故か、排水路は掘られていませんでした。
下の田圃から染み出した水を問題にするのであれば、畑の会の畑に施したように、境界に沿って、細い排水路を一本掘れば、充分だと思うのですが、・・・。


シオヤトンボ(オス)が木道の上にいました。


次は、上の田圃地区です。
上の段はかなり土を見せていましたが、下の段は湛水していました。
しかし、土嚢堰からの排水は非常に少ないので、どこかから漏水していると思います。
田圃下草地の池に水はありませんでしたので、水が入るようにして、水漏れ穴と思われる所に、イネワラを押し込んでみました。
流入させた水は少量なので、水漏れが無くても、溜まるまでには、時間がかかると思います。

ヤブマオがまだ成長していませんでしたが、フクラスズメの幼虫が現われました。

湛水していた下の段の水面には、オオアメンボが来ていました。
神奈川県レッドリストでは、準絶滅危惧種に指定されています。
2 匹のうち、少し小さい方がオスで、大きい方がメスだろうと思いました。
オスは、メスの後をゆっくり追っていましたが、時々、体を振るわせて、水面を振動させていました。
これに応えて、メスは、ゆっくり方向を変えて、オスに向き合いましたが、交尾には至りません。
そんな行動を繰り返していました。
多分、オオアメンボの求愛行動だろうと、勝手に想像しました。





帰り道、ムシヒキアブの仲間が、キアシドクガのような虫を捕食していました。


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