生田緑地の生物多様性保全活動、

アズマネザサ刈り
日時 2019/8/1(木) 10:00〜12:00 晴 29.5℃
場所 生田緑地城山下谷戸(生物保護区)
参加者 岩田臣生、岩田芳美、鈴木潤三、田村成美

久し振りに、城山下谷戸(生物保護区)の谷底部のアズマネザサ刈りを行い、状態の変化を観察することにしました。
ここのアズマネザサは直径 10mm を超え、高さは 4mという手強いものです。
2008 年 7 月の市民部会で、磯谷・国士舘大学教授を講師に迎えて、菖蒲池南谷戸において、微地形の勉強会を行った時には、 ここのアズマネザサを数十本伐り出して、目印杭に使いました。
環境省モニタリングサイト1000 里地調査の中大型哺乳類調査の定点カメラに、ミゾゴイが撮影されたこともあり、 区域全体の植生管理としては、鬱蒼たる樹林を目指すことにしていました。
しかし、ホームレスが入り込んで、小屋を建てられたりしたことがあり、適度な管理は必要と考えて、中央に大きな湿地(水辺)を保全し、スジグロボタルの棲める環境づくりをしています。
そんな活動の一つとして、2015/10/292017/3/30 にアズマネザサ刈りを行いました。
今回、入ってみると、今までアズマネザサ刈りを行った範囲には、ヤブミョウガが繁茂して咲いていました。
今までに刈って積んでおいた材は殆ど腐って、土に戻ろうとしていました。
草地状になっている範囲は、まだ狭いので、もう少し広げて、改めて湿地保全活動も行いたいと考えました。





中央部の湿地の水が消えていました。
この湿地は、2010年に、土砂の堆積している平地を見つけて、2010/3/14 に泥上げ等を行って以降数回、水面をつくる活動を行っていました。
スジグロボタルが多数観察されるようになって、2012/6/8 には、 ホタルの大場信義先生をご案内して、多数のスジグロボタルの繁殖の様子を観察しています。
この地区の湧水量は少ないので、水量が少なくても水面を残せるように、水溜まりをつくる活動は欠かせないようです。
この日は、樹陰の広がる谷底部とはいえ 29.5℃で、全身汗まみれとなり、長時間の作業はできませんでした。
今後、体力と相談しながら、少しずつ進めていくしかありません。



生田緑地整備事務所裏の倉庫に戻る園路にギボウシが咲いていました。 コバノギボウシでしょうか。

倉庫前は 32.5℃でした。
付近にある樹陰のテーブルベンチで昼食を摂りました。
カラスアゲハ、クロアゲハ、ナガサキアゲハなどの黒いアゲハチョウが飛来し、 クサギの花の周りを飛んでいました。
少し離れたコナラの大木の幹の周囲をタマムシが飛んでいて、陽光を受けて翅が輝いていました。
生田緑地では、毎夏、タマムシの飛ぶ景色を楽しむことができますが、コナラの老木も利用されるのでしょうか。
午後は、科学館で、「川崎の生きもの」についての打合せ会がありました。

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