生田緑地の生物多様性保全活動

谷戸の観察モニタリング、水辺保全、落枝片付け、
ヨシ原のハンノキ萌芽枝の整理など

日時 2017/3/10(金) 10:00〜12:00 晴
場所 生田緑地 稲目谷戸
参加者 岩田臣生

昨日、アズマヒキガエルが現れたという知らせをもらい、やっと蛙合戦が始まるかと様子を見に来ました。
しかし、田圃付近に来ても、辺りは静まりかえっていて、田圃の水面に動きはありませんでした。
アズマヒキガエル♂が 1匹、田圃への導水路部分にいただけでした。
オスは一足先に出てきて、メスの来るのを待っているので、少なくとも、オスが10匹以上出ていないようでは、まだ蛙合戦は始まらないでしょう。
畦のタネツケバナは咲き始めていました。
ケキツネノボタンが蕾を膨らませていました。


田圃下の草地に引き込むようにした水は涸れていました。
地面には、所々に穴が開いていて、そこに水は消えているようなので、気がついた穴は潰しておきました。
僅かな水が地面を這い出すのを確認しておいて、水流沿いに下りながら、倒木や落枝を片付けていきました。
城山下谷戸との合流部にあった倒木は、その場に積んで、落葉と合わせて小さな堰としました。


落枝は所々に積みましたが、膨大な量の落枝があって、片付けられたのは、ほんの僅かでした。


昨年、ヤブの中から見つけたナニワズ?が花を咲かせていました。
関東は自然分布の範囲に入っていないので、誰かが持ち込んで植えたものか、野鳥が種子を運んできたのか、経歴は不明です。


ヨシ原で萌芽更新を繰り返しているハンノキの萌芽枝を剪定、整理しました。 晩秋には伐採しなければならないハンノキですが、ミドリシジミが利用しているので、枯らさないように気をつけています。
辺りのカサスゲは刈っておいた方がいい時期になっています。

湿地は、竹林側から流入した水が大きな穴に消えていたので、泥を積んで応急処置としました。
水辺にアオジが 3羽、現れましたが、水を飲むと直ぐに何処かに消えました。
湿地と木道の間のアズマネザサが大きくなっています。 久し振りに、湿地縁辺部のアズマネザサ刈りをした方がいいかも知れません。

デッキのベンチに腰を下ろして、お茶を飲んで、ふと空を見上げたら、白い猛禽類と黒いカラスがぶつかっている光景が目に飛び込んできました。
カラスは落ちるように逃れ、一回り体の大きい猛禽は公園事務所方向に飛び、大きな樹木に降りたように見えました。
すると、俄に、5〜6羽のカラスが、その辺りに飛んで行って、カアーカアーと大騒ぎを始めました。
この騒ぎは、ものの 1〜2分で終わり、静かになりました。
この日の谷戸は、野鳥が少なく、現れても直ぐにヤブに消えていましたが、その原因は、この猛禽が来ていたためだったかも知れません。

   かわさき自然調査団の活動
特定非営利活動法人かわさき自然調査団
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