生田緑地の谷戸の自然保全活動


田圃の維持管理とヨシ刈りなど
日時 2011/4/29(金)10:00〜15:00 晴
場所 生田緑地 稲目谷戸上の田圃
参加者 岩田臣生、岩田芳美、金子文隆

この谷戸の田圃は2004〜2006年に再生したものですが、田圃環境に生育していた植物の復活と 田圃のような水辺環境に生息する生物の生息環境づくりを主目的に考えています。
田圃の畦は土を盛っただけ、冬も水を入れ続ける(冬期湛水)ために、畦は柔らかくなっています。
里山の自然学校の子どもたちが活動した後は、あちこち潰れて、畦の態をなしていないところがでてきます。
また、アメリカザリガニやサワガニがあちこちに孔(あな)を開けてしまい、水漏れを起こします。
そのため、田圃を維持するために、毎年、手を入れる必要があります。

この日は、まず上の田圃に引いている水路の補修を行いました。
里山の自然学校の田圃活動では、この水を足洗い等に利用します。 そのためにパイプをセットしているのですが、昨年からパイプ以外の部分から水が大量に洩れ出ていました。 水環境調査の流量計測も全量計測できていないという結果になっていました。
そこで、この部分を全て造り直すことにしました。 埋まっていた土嚢を全て取り出し、シートを敷いて、造り替えました。
また、パイプは径が小さかったようなので、代わりに、モウソウチクの節を抜いて使いました。 この竹が駄目になる頃には、また全てをやり直さなければならない状態になっていると思います。
出来上がりはプルーシートや土嚢が見えていますので、これは後日、土で覆ってしまいたいと考えています。


水路の補修をしている間、岩田芳美はヨシ刈りを行ない、セイタカアワダチソウとカナムグラも取っていました。


次に、補修した水路に続く水路を浚渫し、上の田圃の上側の水路を浚渫し、上の田圃の上段の田圃の中に侵入していた草を刈り取り、外周の溝を堀りました。
これで、上の田圃の生物の避難場所が確保されました。カルガモという上位捕食者を自由にしていいのかという問題は残っています。
畦の潰れた箇所には、田圃の泥を上積みしました。
これで、上の田圃の上段は、田植えの1週間前ぐらいに代掻きをすればいい状態になりました。
アメリカザリガニは小2匹を見つけたのみでした。


シュレーゲルアオガエルの産卵が始まりました。卵塊を1つ見つけました。
カルガモも来ています。カルガモ対策が課題です。


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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation