生田緑地の谷戸の自然の保全

田圃の水の管理とアメリカザリガニ駆除
日時 2010/6/25(金)11:30〜13:30 晴
場所 生田緑地の谷戸
参加者 岩田臣生、岩田芳美

一昨日の雨のため、上の田圃への導水路が水漏れを起し、田圃に水がいかなくなっていました。
晴れて田圃の生き物が心配でしたので、水が入るように、その作業だけでもしておくことにしました。
水路には大きな穴が開いていました。土嚢を3袋つくって、何とか水漏れを止めました。
水が流れだしても、田圃に水が溜まるには時間がかかります。 その間、アメリカザリガニの駆除をすることにしました。
防鳥ネットの下に手をつっこんで゛見つけたアメリカザリガニを手づかみにします。 少し水が溜まっているところは網を使って掬い取りました。 シュレーゲルアオガエルの上陸も始まっていました。まだ尾の残るシュレーゲルアオガエル幼体が田圃の周囲の草の上にいました。
駆除したアメリカザリガニは、大72、中85、小66、合計223でした。
田圃の中にはオタマジャクシ、ホトケドジョウ、マメゲンゴロウなどがいて、水温が上がっていましたので、作業をしに来て良かったと思いました。
採集したアメリカザリガニはトラップの中に餌として入れ、3分の1程度はハンノキ林上の池に仕掛けたトラップにも餌として入れました。 また、ハンノキ林上の池でも、大1、中1、小3のアメリカザリガニを駆除しました。
この日はオオシオカラトンボが止水域を縄張りにして、ぶつかり合っていました。 連結したオオシオカラもいました。


生田緑地ホタルの国

ホタル観察会
日時 2010/6/25(金)18:00〜19:00 晴(月夜)
場所 旧北部公園事務所2階会議室
参加者 24人(遅れてきた7人の方にはご遠慮願いました)
ガイド 岩田臣生
サポート 多摩区役所道路公園センター(今井係長)

 ホタルの国のホタル観察会は説明だけを別の場所で行って、観察は自由にしてもらうという方法をとっています。 ホタルの国に来る人は観察会参加者だけではないので、ホタルの国では静かにするべきと考えています。
参加者の出足は悪く、15人程の参加者だと思って始めようとしたら駆け込み参加があり、24人の参加者となりました。 後で聞いた話では、遅れてきた人、7人は断ったとのことでした。
 話の内容は基本的に毎年同じで、生田緑地とはどんなところか、生田緑地の水辺にはどんな生き物が棲んでいるのか、 生田緑地に生息するホタルはどんなホタルか、ゲンジボタルとはどんな生き物か、ホタルの国とは何か、そしてその年のホタルの出現状況について話しています。
 子どもから、ご高齢の方までいると話し方が難しいのですが、難しい言葉は使わないということに努めて話しています。
 今までの観察会で話を聞いた子どもで、毎年、母親と一緒にホタルを見に来てくれて、ルールを守らない大人がいたから注意したと話して帰る親子がいます。 多少難しくても、説明した全てを理解していなくても、生田緑地のホタルを大切にして欲しいという気持ちを伝えることが目的の観察会ですから、この親子の話を聞けることを毎年楽しみにしています。
 今年は、3人ほどの子どもが参加してくれましたが、さて、どの様に理解してくれたでしょうか。
 会場が狭いので、何回もやりたかったのですが、行政の組織変更や旧北部公園事務所の施設に行政が残っていないことなどから、金曜日だけ、多摩区役所道路公園センターが使用するという形で、何とかホタル観察会を行うことができました。これは、生田緑地の自然の保全活動で日常的に接している担当職員の厚意で実現できたものです。 機能し難い組織の中で、大変だったことと思います。この場で感謝の意を表したいと思います。


ホタル・ガイド・ボランティア7日目
日時 2010/6/25(金)19:00〜21:00 曇
場所 生田緑地ホタルの国
参加者 岩田臣生、岩田芳美、大村八洲雄、小泉恵佑、斉藤昭三、佐藤利奈、三代川朋子

昨日のホタル調査で82の出現が確認されましたので、これを上回るのか、それとも減ってしまうのかが気になりながら活動を始めました。
 光り始めは、やはりハンノキ林で、林内南西部の水流のある辺りから始まって、やがて全域に広がって行きました。 専修大学が外灯を消して下さったので、この辺りは暗くて、ホタルを楽しむのにも良く、狭い木道が度々渋滞します。
 スタートは遅れますが生田緑地で一番のホタル・ポイントはハンノキ林東谷戸の辺りで、ここにも人が溢れてしまいます。
 もう一つのボイントは下の田圃の上側で、湿地へ飛び出した10匹くらいのホタルの明滅が比較的安定して見られます。

反省会
・北の案内所ではできるだけ声をかけるようにした。皆さん、また来たいと言っていた。
・携帯電話で話している人が一人いた。
・携帯電話を使っている人に注意したら、携帯電話なんか大丈夫ですよと言われた。
・竹林から入ってくる人が懐中電灯を使っている。
 通行禁止にしてもらいたいと行政にたのんではいるが、対応してもらえない。
 ホタルの保護と同時にホタルを観賞している人が楽しく観賞できるようにすることも大切です。竹林内を懐中電灯を点けて来られると、木道から観賞している人には迷惑なことになる。
・それなら、竹林のところを巡回して注意するようにしないといけない。
・そのために、この入口についても警備員を配置してもらっているが、今年は働いてくれていない。
・蚊取線香を注意したのが2人、竹林のところで懐中電灯を1人でした。
・タバコを吸っている人がいた。
・携帯電話を注意したのが7〜8人、懐中電灯を注意したのがが2〜3人と多かった。
 バッグの中で光っている携帯電話を注意したらかかってきたので仕方ないと言われたので、電源を切ってもらった。携帯電話は入る時に電源を切ってもらう必要があるかも知れない。
 一人の人がつけたとしても確かに、全てのホタルが明滅できなくなるということはないし、不愉快に感じる人も僅かかも知れない。だからといって、皆がやりだすととんでもないことになる。静かにホタルの光の舞を観賞することはできなくなってしまう。だから、ルールとして決めている。それが嫌なら、生田緑地ホタルの国に来なければいいのです。人を集めることを目的として、ホタルを放流して、見せているところがあるのだから、そちらに行って戴きたい。生田緑地の谷戸の水辺に生息しているホタルを大切にしてほしいと思う。
・ホタルの出現数は62でした。21日が65、昨日(24日)が82でしたので、昨日が今年のピークだったようです。
 ピークの82は少し残念だが、今年は出現する場所が比較的集中していた。1番はハンノキ林の東谷戸周辺、2番はホタルの里の下の田圃の上流側です。ハンノキ林の中は全体的にどこでも数が見られて、幽玄な雰囲気を楽しめたと思う。


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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation