生田緑地の自然の保全

上の田圃周辺の草刈り、カナムグラ駆除


日時 2010/5/21(金)10:00〜13:00
場所 生田緑地の谷戸
参加 岩田臣生、岩田芳美、城本法子

前回の続きの草刈りとカナムグラ駆除を行うことにしました。
谷戸へ降りる途中の園路わきにはオカタツナミソウが咲いています。

萌芽更新地区下で、またセリバヒエンソウが咲いているのを見つけて、駆除しました。

上の田圃の上側の草刈りを行いました。
前回刈った草を積んだ中に、ヒバカリがいました。
鎌を振っているとクビキリギスが慌てて逃げ出しました。
クロスジギンヤンマが、谷戸を上に行ったり、下に行ったり、止まって休もうとはせずに、ひたすら飛び続けています。
ヤマサナエは近づいた小虫を取りに飛び立っても、直ぐに戻ってきます。長時間飛び回ることをしません。
カワセミが悲鳴のような声を発して姿を現しました。クロスジギンヤンマを追いかけるようなタイミングだったのは偶然でしょうか。
残念なことに、ツマグロヒョウモンやアカボシゴマダラも見られました。

カナムグラは見違える程大きくなっていました。 何人かの人が「何をしているのか」と尋ねてきました。

ヨシ原のカナムグラも抜き取る作業をしました。
キショウブが咲いています。
キショウブは環境省の要注意外来生物に指定されている植物です。
2007年1月にこのヨシ原のヨシを刈った時は、繁ったヨシの上をクズやカナムグラなどが覆い、不気味な感じさえ覚える状態でした。 この時、既にキショウブも広がっていました。
ヨシを刈るようになってから、カサスゲが勢力を伸ばしたり、ツボスミレが見られるようになりました。 でも、キショウブは余り変わっていないように思います。 但し、これ以上広がらないように注意することにします。
また、ここ以外の場所、下の田圃裏などでは、キショウブは駆除を心がけるようにします。

田圃周辺の草はすっかり大きくなっていました。

草を刈っていると、隠れ場所を追われたシュレーゲルアオガエルが出てきました。

ミヤマシラスゲの葉の上に、ヒゲナガハナノミ♂がいました。
林長閑先生が、「生田緑地の谷戸の水辺の甲虫」という話をされた時に、ヒゲナガハナノミについても触れていました。 幼虫は湿地の泥の中で生活し、この時期に羽化して出現します。 成虫は、その水辺の周辺で生活します。 生田緑地の谷戸には、一生をこの谷戸で生活している甲虫が数十種類います。 生田緑地の生物多様性保全を考えるならば、彼らの生息環境は最優先で保全されなければならないと思います。

ヒゲコメツキ♂がいました。りっぱな触覚です。

この日は、田圃の周囲のミヤマシラスゲや柿の葉に、ヤマサナエが見られました。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation