生田緑地の生物多様性保全の活動

谷戸の水辺の保全活動、生物調査、【里モニ】水環境調査
日時 2010/3/27(土)10:00〜14:30 晴
場所 生田緑地の谷戸
参加 佐藤利奈、岩田芳美、岩田臣生

前回の続きで湿地とハンノキ林上の池の生物調査を行いながら水辺保全の作業を行うこと、また合わせて水環境調査も行うことにしました。
谷戸へ降りるところでイカルの群に出会いました。10〜20羽いたと思います。 ウグイスの声も、気持ちよく聞こえます。
ハンノキ林上の池の水環境調査と生物調査から始めました。
気温7℃、水温11℃、透視度100cm+、PH7.0
アメリカザリガニ(小21、中1、大1)、 ヌカエビ(多)、 モツゴ(2cm×5)、 ホトケドジョウ(4cm×2)、
ヤマトクロスジヘビトンボ(4cm×1)、 カワニナ(1)、 ミズムシ(多)、 ヤゴ(種上明、1.5cm×1)
アズマヒキガエル幼生(多)


湿地再生地に移動して、水環境調査と生物調査、湿地再生保全活動を行いました。
気温11℃、水温10.5℃、透視度100cm+、PH7.0
アメリカザリガニ(小25、中3、大1)、ホトケドジョウ(5)、ミズムシ(多)、ハエ目幼虫(4種、大)


湿地の再生保全活動としては2段目のチゴザサの除去を目指しましたが、チゴザサは地上部が枯れていても根こそぎ取るのは短時間の活動では無理のようでした。 水域を意識しながら地上部を剥ぎ取り、取れるところは根も取りました。 また、3段目の水域を覆っていたヨシも取って開放水面をつくりましたが、生えていたヨシ全体の刈り取りは次回としました。

佐藤が先に帰った後、休憩した後、下流部の水環境調査を行うことにしました。

●ヨシ原の池
気温8℃、水温13.5℃、透視度100cm+、PH6.7
アメリカザリガニ(トラップ 小1、中13、大2)

●中央水路
気温8℃、水温11.5℃、透視度100cm+、流量1.25?/秒、PH7.2


●下の田圃裏の水流
気温8℃、水温10.2℃、透視度100cm+、流量0.77?/秒、PH6.9


上の田圃下の池も水を湛えていましたが、水環境調査は行いませんでした。


●上の田圃への導水路
気温8℃、水温10.5℃、透視度100cm、流量0.68?/秒、PH7.2
上の田圃のトラップにアメリカザリガニ(中1)

水環境調査を終えてから再度湿地再生地に戻り、生物調査と3段目の水辺の攪乱などの続きを行いました。
クロセンブリ幼虫やヤマサナエ終齢幼虫、ホトケドジョウなどが見つかり、6年かかって水域としても安定してきたことがうかがえます。 このまま水が涸れるという事態が起こらないようになれば、湿地を再生したと言ってもいいだろうと考えます。 楽しい活動でした。


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