里山の自然学校2013
第5回《夜の昆虫観察》

【2013/7/30 更新】

日時 7月28日(日) 16:00〜21:00
場所 生田緑地
参加者 A班/豊島芳璃人、八代舜太郎、小竹森英響、薬袋吹喜音、鈴木優香、石井恵梨華
    B班/山本来幸、春田健人、目黒陽菜、鈴木彩香、稲垣志帆
    C班/山根将聖、小林海音
    D班/山崎慎悟、駒松汰生、佐藤りん、大島弥子
                          18人(含む、氏名非記載者1人)
講師 岩田臣生、岩田芳美、梅原和仁、鈴木志歩、藤間煕子、中臣謙太郎、山本晃

第5回里山の自然学校は夜の昆虫観察です。
川崎市青少年科学館に置いてあったライトトラップ装置を生田緑地整備事務所裏の倉庫に移しました。
ところが、ランプ固定用の脚立が無くなっていました。 雨の心配がなかったので、ライトトラップをしてもいいと思ったのですが、脚立が無ければ行えません。 今回は諦めることにしました。

集合は生田緑地整備事務所市民活動室を使いました。
ここでは挨拶と活動予定の説明を行い、遅刻連絡者が到着するのを待ちました。

4時過ぎではまだ暑かったのですが、フィールドに出ました。
整備事務所近くに、ツクバネウツギ(アベリア)がありました。今年7月はジャコウアゲハの姿を良く見かけました。 園芸種の植栽ですが、昆虫の吸蜜源として役立っています。

毎年観察するクヌギの樹液レストランは、今年はスズメバチがよく来ていたので、生田緑地の指定管理者が注意札を置いて、近づかないように警告しています。
それでも素通りはできません。山本先生が樹液に集まる昆虫の話をしました。
樹液レストランには、たくさんのカナブンとクロカナブン、スズメバチ(種は確認せず。)が来ていました。

アカボシゴマダラが飛んできました。
中国原産の外来生物であるという話をしました。 一人の虫屋の勝手な行動がつくってしまった外来種だということを話すと、その人は何のために日本に持ってきたのかという質問がありました。

ニイニイゼミに加えてヒグラシも鳴いているのは、夕方なのだと思います。蝉時雨の中を、谷戸に降りました。

手摺りにはアオバハゴロモ幼虫が、近くの葉上にスケバハゴロモ成虫がいました。


水田ビオトープ班では、昨年から落葉だめも使用再開しました。 その落葉だめが気になったようですが、ここは5月の連休の頃から中を探っていく親子がいますので、狙いのものは見つからなかったようです。


白い花を咲かせているのはヤブミョウガだということを藤間先生が説明しました。


大きなイヌシデの高さ10mほどの所に、スズメバチの巣があることを教えました。
巣が大きくなっているので近づかない方がいいと思います。デッキから、子どもたちに観察させました。

アメリカザリガニの話をしようとしましたが、この日、トラップにいたのは小物だけでした。

サンショウがありました。サンショウの葉を食べてみた子もいました。

タマアジサイの花が咲いていました。
普通のアジサイの方が綺麗だという子がいましたので、普通のアジサイは一度外国に出て、品種改良されて戻ってきた種だという話をしました。

昨夜咲いたカラスウリの花が気になった子もいました。 今夜はきっと咲いているところを見られるでしょう。

草地にはバッタやキリギリスの仲間の幼虫がいました。ヒシバッタもいました。
ササキリの幼虫は、子どもたちにも、不思議な虫に見えたようです。

サワガニが捕まりました。でも、赤いサワガニです。

シュレーゲルアオガエルの幼体が多数いました。

こんなクモを見つけた子がいました。 オニグモの仲間でしょうか。

ヤブミョウガの花とミョウガの花を観察して比べました。
セリの花が咲いていました。

ホトケドジョウを観察しました。

ヨシを見つけるとヨシ笛を楽しむようになりました。

クサギの花が咲き始めていて、クロアゲハ♂が吸蜜に来ました。
アミガサハゴロモがいました。ハゴロモの仲間はこれで3種目です。
生田緑地では、アオバハゴロモ、スケバハゴロモ、アミガサハゴロモのほか、ベッコウハゴロモを観察できます。

ジュズダマの花も咲いていましたが、クロコノマチョウの幼虫は見つかりませんでした。 今年はどうしたのでしょうか。
田圃の水中に何かが動いていました。

オニヤンマが谷戸を上下していました。
園路わきの草に、オオシオカラトンボが休んでいました。
ルリタテハもいました。

オオシオカラトンボ♂も捕まってしまいました。

ノカンゾウが橙色の花を咲かせています。

また、シュレーゲルアオガエル幼体が捕まってしまいました。

コバノカモメヅル、シオデなどを観察しました。

コガマの穂が出ていました。

この柱は何か。子どもたちは素直に疑問を持ちます。
戸隠不動尊の焼け跡に建てられたものです。
不動尊とは何かという質問には答えられませんでした。どのように話せばいいのか、分かりませんでした。
立っている石の柱は、戸隠不動尊焼失後に記念碑として建てたモニュメントの一部です。


枡形山広場で夕食のお弁当を食べました。

暗くなり始めたところで、穴から出てこようとするセミを探しました。
穴の中に、可愛い顔が覗いていました。
穴の中のセミ幼虫
アリジゴクの観察も行いました。
今年、アリジゴクの採集に成功したのは一人だけでした。


続けて、夜の自然観察を始めました。
餌を求めて階段の手すりに出ていたヤモリがいました。
カラスウリの花を観察しました。暗くならないと咲かない不思議な花です。

一部の子どもたちはスジグロボタル幼虫の光の明滅も観察しました。
階段の手すりにアカイラガの幼虫がいました。

稲目谷戸の降り口に戻ったところで、カブトムシで遊びました。
生田緑地から持ち出した幼虫を羽化させたものを、生田緑地に放しに来た人がいたようです。


ニイニイゼミの羽化ポイントに移動しました。
あちこちで羽化が始まっていました。

帰り道、舗装された園路を横断しているアブラゼミの幼虫が2ヶ所で見られました。

谷戸の降り口に戻って、感想を聞き、解散しました。


以上

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation