里山の自然学校2011 第6回 案山子づくりと生物調査


里山の自然学校2011
第6回《案山子づくりと生物調査》

【2011/8/7 更新】

日時 2011年8月6日(土) 10:00〜15:00 曇時々晴
場所 生田緑地(川崎市多摩区)
参加者 案山子づくりチーム/酒見果歩、内藤真衣、上野美紀、島津千咲
    ザリガニ釣りチーム/原田大雅、島田真衣、吉田太誠、吉田光誠、山本来幸、丹羽小蒔、高田泰成 
                       11名
講師 山本 晃、岩田芳美、岩田臣生       3名

「案山子づくりと生物調査」というプログラムは、里山の自然学校開校当初は夏休みに帰省する田舎のない子どもたちのための特別回として計画した回です。 実用性は無いものの文化としての案山子を子どもたちの発想で考えて作るという活動なので里山の自然学校のプログラムとしては異色です。 また、自然の中で遊ぶことを知らない子どもたちに、活動内容に制約はあるものの、野遊びを体験させてあげたいと思いました。 この野遊びに保全という意味を加えたプログラムとしてアメリカザリガニの駆除にも貢献させたいと考えています。
今回、案山子は1体としました。 集合時間前に案山子の頭部と骨格の部分を作っていたところ、早く着いた子が手伝ってくれました。


参加者が集まったところで、午前中は案山子づくりとアメリカザリガニ釣りをすることを話し、 案山子づくりをしたい人を募ったところ4人が参加することになりました。 アメリカザリガニ釣りの方が予想外に人気で7人となりました。

アメリカザリガニ釣りチームが谷戸へ降りた後、案山子づくりチームの4人は公園事務所裏で、どんな案山子にするかを紙に描いて話し合いました。
案山子の衣装は皆さんのご好意で3〜4本分集まりました。有難うございます。

次に、そのデザインに合わせて必要なものを持ってピクニック広場のテーブルベンチに移動して、実際に案山子をつくりました。

案山子が完成しました。 後は田圃に立てるだけです。


アメリカザリガニ釣りチームは、まず、ハンノキ林上のデッキで釣り竿を作りました。 とは言っても、アズマネザサにタコ糸を結び、餌として煮干しを結んだだけです。
糸は自分で結んでもらいましたが、抜けないようにしっかり結ぶことができない子もいることに驚かされました。
さて、この池はアメリカザリガニ釣りをしている子どもをよく見かけるのですが、アメリカザリガニは消えそうにありません。 2年程前からトラップを仕掛けて駆除をしてきましたが、その効果はあって少なくなっているように思うのですが、 かつてのように連れなくなったために釣り人も減ってきています。
手網でも採集していますが、デッキの階段下などに隠れられると捕まえられません。 そこで、今回は釣りで駆除しようという企画です。
でも始めてみると、釣り達者が一人もいませんでした。 失敗を繰り返しながら、少しずつ上達していくと思います。
みんなが竿を出している前の水面でオニヤンマが水浴びをしに飛んで来ました。 2匹が暫くバタバタとやっていました。 こんな光景は初めて見たので驚きました。

案山子づくりチームが完成した案山子を持って到着しました。 到着早々、置いてあった釣り竿を手にしている子がいたようです。

アメリカザリガニ釣りも終りにして、お昼をここで食べることにしました。 ここは木陰の範囲が広いからです。

昼食後の休憩時、大きなアメリカザリガニが残っているというので竿を出しましたが急いでいると上手くいきません。 結局、ハンノキ林の池で採集したアメリカザリガニは大25匹でした。


上の田圃に移動して案山子を立てました。

丁度、茅ヶ崎市から「鶴嶺公民館主催−自然の発見・観察探検隊」の皆さんが来園していました。 茅ヶ崎からわざわざ川崎市の生田緑地に自然観察目的で来られたのです。 4〜5組の親子10人ほどを公民館の職員が引率し、茅ヶ崎市の岸一弘さんが自然のガイドをしていました。
田圃の中にはホトケドジョウ、トンボのヤゴ、アメリカザリガニ、クロセンブリの幼虫、マメゲンゴロウなどがいます。 探検隊の子どもたちに、一緒に田圃で遊ぼうと誘ったのですが用意をしていないと断られました。 一緒に記念写真を撮りました。


里山の子どもたちは裸足になって田圃に入り、手づかみがアメリカザリガニを取ることに挑戦しました。 でも、初めての参加者には無理のようでした。 アメリカザリガニがどんな場所にいるのかが分からないし、手でつかむのも一大事です。
手網で掬い採りをしてみると、僅かの期間に増えてしまったようです。

諦めた子どもたちは足を洗って、昆虫観察にでかけました。 残ったのは岩田のほか 3人でした。


昆虫観察に出かけたものの何も見つけられずに戻ってきました。

みんなが戻ってきたところで、アメリカザリガニ駆除も止めることにしました。 採集したアメリカザリガニは大44匹、小53匹でした。

ヨシ笛を吹きたいという子どものために良さそうなヨシを探しましたが、音の出るものは少なく、ちょっと残念でした。

風が吹き抜けて涼しい場所だったので、ここで感想を聞くことにしました。


感想
・ザリガニ釣りをやった。最初は釣れなかったけど、後からいっぱい釣れたので良かった。
・今日はザリガニ釣りをやった。はじめて3匹釣った。
・(釣れたザリガニは)今までで一番少なかった。
・ザリガニ釣りをして3匹釣れたので良かった。
・2匹釣れた。
・ザリガニの身餌でもやったが、柔らかくて上手くいかなかった。煮干しの餌では釣れた。
・田圃に入ってアメリカザリガニを採れたので良かった。

・案山子づくりをやった。作るのがとても楽しかった。
・案山子づくりは初めてだったので、とても楽しかった。
・案山子づくりをしたが、去年より可愛い案山子になったので嬉しかった。
・デザインした通りに案山子づくりができたので良かった。


以上

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