第4回市民部会「生田緑地中央北地区を調べる2」



第5回市民部会「ゾーニングを考える」
テーマ 植生管理のゾーニングを考える
日 時 2007年10月27日(日)10:00〜13:00 雨(台風の影響)
場 所 青少年科学館学習室
参 加 川田一之、大賀美陽子、金摩理、小泉恵佑、白澤光代、雛倉正人、水田茂子、森佳子、
    渡辺忠志・珠美、津田由美子、倉本宣( 生田緑地植生管理協議会会長 )
    堀江 洋(北部公園事務所)、鈴木修司( 同左 )、山口泰民( 同左 )
    事務局 岩田芳美・臣生
                     計17人

【岩田(臣)】おはようございます。ひどい天気の中、今日はありがとうございます。
 今年度、生田緑地の植生管理について一番問題になっているゾーニングを何とかしなくてはいけないということで4回にわたってフィールドワークをしてきました。
 それは、元々ここで活動している人に取ってはおさらいでしかなかったと思いますけれど、その中で出てきた意見を整理してゾーニングというか、ゾーニングとしては利用と保全とをどういう風に分けていくかということなので区切り方をどうするかということをちょっと悩んだんですけれども。学問的ではないのですがお渡ししたような形で徹底的に生物保護を優先とした区域とと、施設利用を優先した区域という両極端の間を幾つかに分けた方が良いのかなということで案を作りました。
 それから歩きながら話しをしている時に、こうしよう、ああしようという話しが出た部分と、今まで活動をしている部分とを合わせて管理活動実施計画案としました。ここをこうしようというポイント的な話を整理したものです。抜けているところがいっぱいあるかも知れませんので色々ご意見を戴きたいと思います。
 今日はこの2つについて意見交換をしてある程度案として作って、次回以降の植生管理協議会に諮っていきたいと思っています。
 ホワイトボードの左端におきましたのは、前会の植生管理協議会で「生田緑地に於ける侵略的外来生物」として選定して対策を立てましょうということで案を出したものです。まだ具体的な対策については決める所までいかなかったものもありますが、先日の多摩区民祭で出したものをここに置きました。プリントにもしてお渡ししていますが、そんな形で植物、動物としてはウシガエル、アメリカザリガニ、ミシシッピーアカミガメです。北部公園事務所と打合せをしてやらせてもらおうと思っているのは、11月17日に、内水面試験場の勝呂主任研究員、生田緑地の谷戸とホトケドジョウを守る会と一緒に奥の池の生物調査と駆除をしようと検討をしています。ただ、相当土砂が流れ込んでいるのでその辺の掃除を土砂を出す作業をしなくてはいけないのではということで、今度事前にチェックをしようということになっています。これは是非11月にやっておきたいなと思っています。ホトケドジョウを守る会とかわさき自然調査団ととの連携による市民部会としてやりたいと思っています。
 それからノネコのことですが、前回枡形山下の広場のところでも話が出ましたけれども、猫の為に小屋を置いたり、餌をやったりしている状況があります。これらを駆除するという対策は私たちとしてはとり難いことですが、生田緑地内においては餌やりは禁止したいということで、そういう看板設置なり、そういう意志を周知させるようなことをやろうということになっています。それから植物の方ですがここであげたセイタカアワダチソウ、ウラジロチチコグサ、シラユキゲシ、ツルドクダミ、ワルナスビを選定し、その駆除についてはそれぞれ取り易い時期、見分け易い時期がありますので、調査団の植物班に中心になってもらって、今日はこれを駆除しましょうというような形でイベント的にやろうと言うことを考えていますが、日程については来年になると思います。樹木についてはいろいろありますが、ニワウルシ、ニセアカシア、アオキというのを出させてもらいました。ニワウルシについては奥の池周辺のニワウルシを伐採除去しょうということで11月7日に植物班と北部公園事務所でその場で確認しながらやろうという話になっています。状況報告です。
 それでは早速、ゾーニングについてご意見を伺いたいと思います。

 ゾーニング図の説明
 生物保護区、水辺等再生保全区、保全区、等々

【岩田(臣)】 皆さんのご意見を伺いたいですが、いかがでしょうか。

【森】 同じ雑木林保全区で色合いが異なるのは、私有地だからこうなっているのでしょうか。

【岩田(臣)】 私有地が入っているので半透明にしてあります。

【堀江】まだ市の所有になっていないので。

【岩田(臣)】希望としては雑木林か竹林にしてマンションの灯がもれないようにしたいのですが。
そこはちょっと別扱いで直接何かをすると言うよりは、まずはお願いに行ったりすることから始めなければいけない場所だと思います。

【倉本】保護区と保全区は基本的な考え方が違うのですか。

【岩田(芳)】保護区といっているのはここでは基本的には手を入れない。保全区と言っているのは手を入れて保全していく。保護区はここなど、手を入れないとは言っても現状ではアズマネザザが生い茂り、アオキが増えています。ということで、少しづつ手を入れないと希少植物などが消えるかも知れません。何らかの手を入れなければいけないかも知れないと感じています。保護区は、人の手を入れる管理が主ではないということで名前を変えただけです。

【水田】すみません。野鳥の森、野鳥観察小屋の奥の谷戸とかは生物保護区にはならないのでしょうか。いま柵の様なものが並べてありますよね。科学館の裏の県の木見本園の谷戸です。

【岩田(芳)】放置をした方が良いと思いますか。

【水田】あそこには生物の保護区ですと言う看板が立ててあるので。

【岩田(臣)】この案はああいう環境をもっと広げたいというもので、もっとこちらに進出させようということで全体を一つに、その水を使ってということですが、保護区とした方が良いというご意見が多ければそうしましょう。ここだけと言うことですか。

【水田】周りの谷戸というか水の滲み出している所がありますよね。野鳥観察小屋の左側の方がヤマシギがでたり、ミゾゴイとかが出たり最近しています。あそこはあまり人の手が入っていないので。

【岩田(臣)】あそこは、私などが気にしているのはスジグロボタルです。その棲息している場所が園路と隣接しているので、園路の掃除などによって減少していると思われます。時に落葉の中に潜り込んでいたようなのは落葉と一緒に捨てられたり、だから、ちょっとそのへんを生物保護的な意味合いのエリアを広げたいということ。それから、トキホコリもずいぶん出ています。今、北部公園事務所が保護をしてくれていますが、園路を止めるということが難しいと言うことなので、それなりに手前をまわったりするとかという別の動きをしないといけないかなと。保護はここだけでいいよと言ってしまうとあとはそのままになりそうなのでここでは一緒にしてみたのですけれど。皆さんの意見をお伺いしたいと思っています。保護しなくても良いと言うことではないです。やり方が色々とあると思うのです。

【山口】野鳥の森の方の常緑樹化している雑木林保全区と長者穴古墳の方のまだコナラ林になっている保全区で少し管理の手法とか変わってくると思いますけれども、そういうのも含めて全体の管理手法としてはこれとこれは全く一緒だということでは無いわけですね。

【岩田(臣)】違います。この図には管理手法は表現されていません。管理の度合いみたいなもの、徹底的に保護と徹底的に利用するの間を何段階かに分けた区分、手を入れる時期と間隔など、   雑木林保全区の中を更に区分していく必要があると思います。

【山口】いろいろ違うということですね。

【岩田(臣)】植生管理計画ゾーニング案では同じ表現になっていますが、それを植生管理活動実施計画案の様な形で記述する方法を提案します。植生管理活動実施計画は、実際に実施した植生管理活動を記録し、次はこうしょうという行動計画も記述するものです。ゾーニング図と活動実施計画の両方で植生管理計画を表現します。
更に、活動実施計画は、このゾーンの位置を示す図と内容を記録した表の組み合わせこものになります。
活動表には、目標、何をするかという方策、何をしたかという記録を記載します。従って、その内容は、毎年どんどん変わっていきます。積み重ねられていく。何をやろうかとか。やろうと言う部分を、市民部会として声をかけてやっていけたらと思います。この案に記載したのは市民部会としての活動計画で、行政単独で実施している事項は外してあります。

【川田】行政の案は出ていない、管理されていない訳ですよね。

【岩田(臣)】行政の案は入っていません。

【川田】これと行政の案が付き合わされて実際の案ができるということになりますかね。

【岩田(臣)】調整はしますけれど、一応市民部会として市民が実際に関わってやるということであげているので、勿論このあげた中でも市民単独ではできない、この部分は行政にお願いしますという部分が出て来ると思います。それはその時にお願いをするということで、全部を入れるのはなかなか難しい。         

【川田】ゾーニングのほうでは。

【岩田(臣)】ゾーニングについても行政では決めてないという判断をして良いのではと思います。

【川田】ということはこれで反映をしてくれるいう意味ですか。

【岩田(臣)】いや、ここでは決めればその通りになるということではなくて、市民部会としての案を作って、それを植生管理協議会に諮らせて戴き、植生管理協議会において承認されれば、それは行政と市民のコンセンサスを得たものとして判断できると思います。
 ご意見が出ない様なので、渡辺さん、話題をお願いします。

【渡辺】素直に見ると雑木林保全区というゾーンが圧倒的に面積が大きいのかなと思います。

【岩田(臣)】雑木林保全区が中心になると思います。

【渡辺】そうですね。雑木林保全区というのは幅が広いですよね。管理手法としてかなり人の手を入れる所もあれば、必要最小限のちょこっとしたものだけと言う所もあるし。ここが一番のグレィゾーンで、人によってそれぞれ見方にばらつきが有るのではないかと思います。雑木林としてしまうのはどうでしょうね、難しい所ですね。ただ、グレィゾーンが広いような気がするのです。もう少し保護区なら保護区とか、はっきりさせた方が良いのかな、それで、もう一つの地図でもう少し細かくとなっているのでしょうけど。

【岩田(臣)】多分これを決めたとしてもこのままずっと同じという訳ではないと思うのです。これは大まかなゾーンを設定しているもので、その各ゾーンについて目標植生を検討するという活動が必要で、その過程で更に分割するということは充分あるものと考えています。昨年8月の第1回目の市民部会で目標植生について考えるということをやりましたけれども、目標植生について、各ゾーンごとに考えて決めてやっていかなければいけないと思います。今回、この場で話し合ってそこまで決めていくことは無理だろうということで、それよりも全体をおさえて、どちらかと言えば、利用、開発、普通の公園的な利用で自由にされてしまった為に保護出来なかった部分を何とかしたいと言う意図があって取り敢えずその辺のラインを決めておきたいと思いました。次年度以降、目標植生について、「ここは遷移を促進させる」、「ここは気持ちのいい管理をしよう」とか、そういう検討を徹底してやって行くと言うことでもよいのかなと思います。ただですね、全部を一度にやろうとしても無理だと思います。

【渡辺】雑木林保全区の細分化については今後の宿題にしようということですね。大体のことは構想としてまとめておいて、ひとつひとつについては森を見ながら決めていくという。まだまだ時間がかかることでしょうね。

【岩田(臣)】それで良いのかなと思います。それから、市民レベルで考えて、全区域にわたって決めないと動けないというのは辛いので、ここはこうしょうとか、話題で出ていた部分は入れながら少しやってみて、その結果を踏まえながら、再度検討して、植生管理計画に反映していくというのでも良いのかなと思うのですが、如何でしょうか。

【渡辺】意図は分かりました。何となくスッキリしなかったのは雑木林保全区というのはすごく大きな面積を占めていて、そこはこの表で見る限りはどういう風にしていくのかがいま一つグレィであって、管理手法もすごく沢山の多彩な管理手法があると思う所が一言で括られていたのが何となくスッキリしなかったんです。今の説明でわかりました。

【川田】今の話なんですけど、雑木林保全区については時間をかけてと言ってらっしゃるのは、A−6のコナラ林を伐採して更新をしましたよね。結局うまくいかなかったんですよね。おそらくそれで管理手法をさぐりながら年月をかけてということですよね。雑木林の保全を徹底しておいて、今ここにある計画案でやってみて雑木林が保全できるか、意図した形になるかという話なのかなと聞いていたのですけど。

【岩田(臣)】ただ、萌芽更新地については、見方は色々なのですけど、1,200uについて基本的に1998年12月に伐採する時に徹底的に調べて、何年後にこうなるからこうするということでやったのかどうかは知りませんけれども、その後はずっとモニタリングをしきたのでその辺のデータは有るのでしょうけれども、それ一つをやったからといってそれに基づいて他は全部どうすればよいかが分かったという訳ではない。それと場所場所で斜面の向きだとか、傾斜だとか、土が流れるとか、流れないとか、いろんな条件によって違うと思いますので。今年度の4回の市民部会を実施した中でも、ここは遷移に任せた方がよいのではという部分も有ったし、逆にちゃんと管理をしてという部分も有ったように記憶しています。それは一つずつ来年以降に、話し合いに基づいて決めていけばいいのではないかと思います。それと平行して、急いで方向を決めていく必要があると判断された部分については、優先的話し合いを実施し、植生管理計画を決めていくという進め方を考えています。如何でしょうか。

【倉本】ある程度はこの萌芽更新地区で行なったみたいに、こうやったらうまくいくだろうという仮説を持って作業をして、その結果を評価してというように作業を繰り返しながら、より理想に近い作業の仕方にしていくということをやらなければいけないと思うので、いま岩田さんが仰った様に、一回やれば万能の処方箋ができると言うものではないですし、その為に作業の記録を残して自分たちがやったことを後で評価するということをやっていくということになるのかなと思います。計画というのはあくまでも今の時点での計画で、計画と言うものはどんどん後で変わるものと思ってやっていくのが重要です。

【山口】ちょっと気になっているので教えて欲しいのですが、ツツジ山の下の保護区の所ですが、わざわざ保護区としたのはあまり人が入らないということだったのだと思うのですけれども。結構人が入ってたりするかなと思うのと、何か特別に有るのかなという印象を持ったのですが、野鳥班の希望ですか。

【岩田(臣)】希望ということではありません。

【水田】野鳥は来ますけれど、人は入らないですよ。四阿が奥にあって、園路があって、その内側ということですね。

【山口】道が蛇行してて。

【岩田(臣)】ここが園路ですね。

【水田】そこは人が入れないです。

【岩田(臣)】内側は藪(やぶ)です。

【山口】藪が優先ですね。

【岩田(臣)】園路沿いは藪にして、中はあまり繁らさないでもよいのではと思いますが、人を入れなくても市民から苦情の出ないところだと思います。そういう所が無いと生物多様性保全は難しいと思います。

【堀江】確かに、そういう面がありますよね。

【水田】そこの部分と慰霊塔の裏の部分も藪の様になっていますよね。あそことのあいだを鳥が良く行き来している。渡りの時は特によく来ているので。

【岩田(臣)】この辺は特に緑地の中でも鳥の多い所なので、そういう意味で安心していられる場所があった方がいいだろうというのと、その区域に対して公園に遊びに来た人たちが違和感を持ったり、嫌だなと思わない様な場所で、ある程度の面積をとれる場所として、ここなら使えるのかなということで設定しました。

【岩田(芳)】そこって、斜面崩壊実験があって沢山の方が無くなった時の慰霊塔がある場所の上なので、そこに手つかずの森があっても来た人にとっては違和感は無いと思います。
むしろ鎮魂の森的な雰囲気がそこには将来的にも残って良いのではないかと思いながら何時も見ていました。

【岩田(臣)】こっち( 斜面崩壊実験地 )まで広げた方が良いですか。

【水田】そうですね。慰霊塔の後の方も梅園の方の一回閉鎖された階段から登ると凄い雰囲気が良いんですよね。枯れた木の枝が寝かされていたり、常緑樹もあって、風景的にも見る場所として。

【川田】ここは梅園に上がる道ですよね。文字通り、人の手を入れないと言うことでしたら、本当に最低限の道を確保しないと日常の管理が出来なくなりますね。

【岩田(臣)】基本的には道の管理はしなくてはいけない。

【水田】じゃあ、谷戸の部分と言うことで。

【岩田(臣)】野鳥班に藪、藪と言われるのですけれど、そうそう生田緑地全域にわたって藪をつくるわけにはいかないのです。しかし、ここは藪でもいいのじゃないという所は藪にしてもよいと思うのですね。そういう所はそういう位置づけをして。ただ、あまり細かくやっても意味は無いように思われます。

【白澤】あまりよくわからないのですけど雑木林をやっている者としてはどういうことかなと思う所が2点有ります。ひとつは渡辺さんが仰ったように、長者穴の部分と野鳥の森が同じ扱いというのは私はいまいち分からなくて。長者穴の方は我々が藪や草刈りを2〜3年に1回の頻度でやっているのですね。で、野鳥の森はまったく手を付けてはいけない聖域と言われてる。

【岩田(臣)】まったく何もしないという意味ではないと思います。
管理の仕方についてまで今取り上げることになったら何も出来なくなる、全体としてのゾーニングが先送りになってしまうと思うのですよね。だけどもある程度は押さえておいて、利用とか境界とか。あとは水を大事にする。林を大事にする。或いは草木だったり、そういう大まかなゾーニングをまずやって、それからそれぞれの区域についてもう少し詳しく検討していくのがよいのかなと思っています。それで具体的な話は機会を見て、決めていくということとして。

【白澤】何年に1回とか、そんなのまで決めた方がよいのですか。

【岩田(臣)】それも同じように、皆で歩いた時に、アオキは間引いてみようとか、園路沿いの常緑樹は伐ろうよとかあったと思います。そういうことでやってみて考える。

【白澤】園路沿いだけではあまり意味が無いのでは。

【岩田(臣)】園路沿いにサザンカが植えられている。植栽樹として。

【白澤】サザンカね。それですね。

【岩田(臣)】大きく育ち、繁っている。それが有るために、それを伐ろうという話です。具体的なアクションとしてこういうふうにしようということは活動表に入れてありますけれども、それを今度いつやろうかということは、皆で決めて、皆でやろう。市民部会で何をやろうかということです。

【白澤】皆でやるんですか。

【岩田(臣)】実施することを皆で決めていかなければいけないのです。活動表の方が市民部会として今後のスケジュールのなかで、いつ頃こんな作業をやろう、何をしようということを表しています。それをやりながら、ゾーニングについても検討していく。両方を並行させながら。

【岩田(芳)】実施計画案とこちらの文章とを関連させながら、1回読んで戴いた方が理解し易いのではないでしょうか。
 実施計画案については、今までの4回の市民部会で皆さんから出た意見を纏めています。

【岩田(臣)】それでは、実施計画案を説明します。

 (実施計画案の説明に入る)
 Aー01の説明...どうですかね。

【水田】この回には参加していないのですが、園路沿いの常緑樹の伐採のことです。サザンカとかは今から花が咲いたりしますが邪魔ですか。夏まわるのと、冬まわるのとではかなり雰囲気が違うと思うのですけれども。園路沿いの常緑樹を全部伐採するとなると鳥の立場で言わせてもらうと、地上で餌を取る鳥が沢山いて、人が来たりすると常緑の中に逃げこんだりするんです。園路沿いの常緑樹を全部伐採する必要があるのか疑問に思うのですけど。

【金】私も全く同じ意見で、さっき質問しようと思ったんですけど、Aー01のところのほかにも常緑樹の伐採がかかれている所が有るのですが、取り敢えず野鳥の森の常緑樹を伐採すると言うのはどういう意図が有るのでしょうか。逆に目標は夏涼しい木陰を提供してくれる林と書かれていて、しかし、確かに園路沿いに近い所にサザンカも植えられていていますが。木の数も多いし、あれを伐採して行くとなると野鳥の森の入口から奥にかなりの樹木が植えられていますけれども、明るさの部分ではサザンカがあることが暗いことには結びつかないと思うし、この伐採というのが物理的にどういう意味かなと言うのがちょっと分からないです。

【岩田(芳)】私が言って良いのか分かりませんが、このサザンカと言っているのは入ってすぐの右側のヒマラヤスギの手前に有るサザンカです。

【水田】そこのサザンカにはルリビタキとかが好きで、ツグミも逃げ込んだり、メジロとかが行き来している場所で、メジロもよく密を吸ったりしているので、どうして伐る必要が有るのでしょうか。

【岩田(芳)】あそこにサザンカが有る為に奥の方の見通しが良くなくて、暗い。あそこにサザンカがなくても良いのではないか。左側の方はまだ良いけれども。右については来る人の安心感を優先させてもよいのでは無いでしょうか。

【水田】そうしたら、その後に有るゴミと木を伐って捨ててあるのが目立って来るのではないですか。

【岩田(芳)】それは北部公園事務所の仕事として片づけると思いますが。

【水田】でも、サザンカを取った場合、そこが広場として変な風に残りますよね。取る必要はないのでは。

【岩田(臣)】基本的に野鳥の地森は暗くて嫌だと言うのと、暗くていいという意見と両方あります。その中で、ただ植栽として園路沿いに当初植えたものがどんどんと大きくなってしまって、これは生田緑地の他も同じですけれども。小さい状態で管理出来ていないのと、高木が大きくなっていることで日陰になり花つきが良いわけではないので、敢えて、ここでサザンカの花をという部分を大事にする必要はないのかなと思われます。もっと、初めてきた人も安心して入れるように、ある程度見通しが利く方が良いのかなと言うことだったと思います。

【水田】あそこは入口に近いので怖いと言う感じにはならないです。それと、夏に歩くのと、落葉が落ちた時に歩くのでは全然感じが違うと思うのです。

【岩田(臣)】落葉が落ちた冬に見ると、殆どアオキの山になっています。

【水田】アオキは間引いていいと思います。

【岩田(臣)】それと同じだと思うのですが。ない方がいいかなと思うのですけれども。

【水田】花の咲く木だから。私は生田緑地はいろんな楽しめる花木が沢山あると思うのですよ。花が咲いていない時期には注目はしないと言うか。花が咲いたり、実がついたりして、ああここにこんな木が有るんだなと意識するわけですよね。だから、そういう時に花が咲く木は残しても良いんじゃないかなと思うのですけど。どれくらい咲くとか。

【渡辺】いや、花に関して言うとサザンカにしてはそんなに咲かないですよね。あそこは。
ある程度日当たりが良くないと花芽はつかないので暗い森の中で並んでいるといくらかはつくけどサザンカにしてはちょっとねというくらいの花しか咲かないです。だから、花を楽しむということであれば暗い森の中にサザンカを植えたこと自体が間違いです。日当たりが良い所に植えてはじめて咲く花です。

【山口】昔は本当に森が明るかったんですよね。木が小さくて。昔の写真を見ると荒れ地じゃないのという感じでした。

【渡辺】例えば10本位並んでいて1本くらいは花が咲いている木が有るので何だろうと思っ たら、木と木の間でそこだけ日当たりが良いので1本だけ花が沢山咲いていると言うサザンカがあるので、サザンカを見ているとそこの日当たりの状態が分ります。

【岩田(芳)】あそこはヒマラヤスギが植えられていて、ヒマラヤスギは成長が早くて、どんどん暗くなっていると思います。

【水田】私はあそこの裏のゴミの方が、公園に入った時に凄く気になります。

【白澤】それはすぐにでも取ってもらえば良いんだから。

【堀江】そこは植生管理の一環として、確認をして作業をしましょうね。

【水田】そこをちゃんと管理してしていただけるというのですが、何時も見ているとお掃除を一定区間の所だけしかしてくれてなくて、ゴミがあちらこちらに放置されていることがあるので、定期的に清掃をしていただくという形で。

【山口】倒木ですか。

【水田】倒木も有るんですけど、ゴミも道路に近いから捨てられてたり。

【津田】防空壕があったりして塞いであるのでゴミが捨てられたり。

【山口】たしかに倒木などはあそこに倒れている状態であったりしています。

【岩田(芳)】それで、暗くて汚いというイメージがついているのでしょうね。

【堀江】木が全体的に巨大化しているので、やはりそういう面でも将来的にどうあるべきかというのは考える課題の一つと思うのです。このままで良いのかと言うのは重要な課題の一つなのです。

【水田】急いで伐る必要があるかなという。

【堀江】いや、急いでと言うのではなくて、どういう風にしていくかなということを今考えているところです。

【岩田(芳)】1年、2年で変えるというのではなくて、ここをどうしていきたいのかと言うことです。

【堀江】今の植生は良好なのか、良好じゃないのか。どうあるべきか、このままで良いのかというのを、皆さんの意見を基に岩田さんが一生懸命考えて、これだけのたたき台とした。大変だったと思います。作ってくれることは。

【水田】常緑樹を伐るということは入口だけのことなんですか。

【岩田(臣)】園路沿いですね。基本的には。

【白澤】基本的には、ここではここしかないでしょう。

【渡辺】主に入口ですよね。良く見ていけばあるかもしれませんけど。

【山口】サザンカは園路沿いのあそこの10数本だけじゃなかったかと思うのですけど。

【森】左側は残すのですか。

【岩田(芳)】左側はあって特に困るような状態ではないのでは、背が低く、光りを遮ってはいますけど。逆に入ってもらいたくない所の柵の役目をしています。

【水田】そっちはいいけど。

【岩田(臣)】伐り方については、ただ高さを低くしようとか、間引くとか、いろんなやり方があると思うのですよ。全部を皆伐という話をしているのではなくて、やり方は色々とあるけれども水田さんたちは慣れているから生田緑地の何処でも平気で歩かれるけれども怖いと言う人は結構いるんです。余り慣れていない人が行きにくい所が結構あって、私たちがなんでもない所でも怖いと行っている方が結構いますので、調査団の感覚で言われてもしょうがないので。

【白澤】この前伐ったのはAー02の所だったのでは。雑木林を育てる会が伐ったのは。

【山口】ホームレスの所ですね。

【白澤】あそこは常緑樹を伐ったら凄く明るくなりました。見違えるようになりました。だから園路だけでなく、少しは伐った方が良いのではないかと思いました。残した方がよい常緑樹もあるとは思いますが。

【岩田(臣)】価値感が違っていて、散策していて気持の良い林と言うのは空間的に見通しが利いて、上は繁っていても下は空間的な広がりが感ぜられるような所が人間には気持が良いのでしょうけれども。水田さんが言われているのは鳥が隠れたりする藪が欲しいという事なんですよね。それは、生田緑地中を全部藪にしてしまえということになりかねないので、使い分けをしなくてはいけないと思います。藪が無ければ生き残れないかというと、そうともいえないと思うのです。本当に野鳥に取ってここは譲れない藪というのが本当は有るはずなのですよ。それはウグイスが繁殖する季節にここは人が入らない方が良いとか、色々とあると思うので。ただ、逃げこむためにというだけで何もするなと言うのは難しいと思うのです。いろんな人が利用されている公園なので。それをどの辺で折り合いを付けていくかということなのだと思います。1、0という分けにはいかないと思うのです。少しやってみて、いま白沢さんから話のあったAー02というのはこの向かい側のホームレスが立ち退いた後の管理のことです。

以下、実施計画案の説明に戻る。

【金】すみませんが反対ということではなくて、例えば生田緑地は勿論いろんな施設があって川崎の方だけでなくて、方々から見えて林の中に入ったり、利用したりするという意味で大きな目的を持っていると思うので、これはやっぱり大切なことだなと言う風にも思うのですが、同じ横浜にも寺家とか、公園とかが有りまして、あそこは確かに生田緑地のようにプラネタリウムがあったり、科学館が有ったりと言う公園とは全然違うので意味が変わって来るとは思うのですけど、林って、ここもそうですけど丘陵地というか、持っている土地を活かした場合、明るい所とそれから一番ここのゾーンの中では野鳥って暗いと思うのですよね。特に下の方が。やはり夏場に日光がさんさんとあたるような明るい所と、それから暗いというイメージがあるかもしれないけどその対比と言うのは同じ公園の中でも2パターンあっても良いのじゃないかなと何となく考えるのですね。それと、野鳥の森というのはやはり水質が豊かなこともあるし、植生の中で、自分が関わっている菌類もそうなんですが、そういう状況の中でさまざまなものが生きていると考えても木を伐採していってしまうので、地下の中で関わっている根っこ同士とかを考えて言った場合、当然管理はしなくてはいけないし、間引きをしたりすることが当然大事なことになって来ると思うのですけど、伐採というのに少し抵抗感を感じざるを得ないのですけど。別に反対意見ではないのですけど。自分で話を聞いていて感じたことです。

【岩田(臣)】2パターンというのは何ですか。

【金】林の明るい、暗いです。

【倉本】林の明るい、暗いというのは植物の種類についてですか。

【金】いえ、高木が当然多くなっていくと日光が塞がれるからどうしても暗くなっていくし、生田って基本的に植物の種類ではなくて、コナラやヤマザクラが一杯有る。それから常緑樹で成り立っている野鳥の森の西側というか出口の所など。やはりそういうことを言ったら、コナラが有るし、マテバシイがツツジ山の方には有るし、シデも有るし、そういうことで樹木は共生をしていると思うのです。たまたま、Aー01で気になったのは常緑樹伐採と有ったので、確かに伐っていかないといけないよというか、考えないといけない場面も有ったと思うのですけれども、暗さとか、見通しが悪いということに関しては違うのでは。枡形山のこっちの方は明るいので、野鳥の森との対比ができる。明るい、暗い。ここは暗いなと感じたり、明るいなと感じたりと思うのはあっても良いんじゃないかなと思って言ったのですけどね。

【岩田(臣)】だから、生田緑地全体の中でゾーニングをして、考えていこうとしています。そういう意味で生物を優先的に考えて保護する部分と、もう少し利用を優先していった方がいい部分とがあるので、ただ、保護をするというなかでも先ほど山口さんの話に出たように、昔はほんとうに木が小さくて明るかったのですけれども、木が大きくなってくることで暗くなっていくのですよ。夏ある程度暗いというのはともかくとして、冬も暗いと他の生き物、カワニナなどの棲息には良くない。棲み難くなってきているのではと思います。

【渡辺】いいですか、明るい森だとか暗い森だとかいう話し合いですけども、それは凄く明るい森があっても、凄く暗い森があってもそのバリエーションは幾通りあってもよいと思うのですね。極端に暗い、明るいというのは困りますが、2パターンとは行っても10も、15もパターンはあっても構わないと思うのです。 それと論点が違っていて、園路とか、遠くから来た人が気持ちよく歩けるかという論点が出て来ると、何時も歩きなれていると気がつかないと思うのですが、初めて来た人には園路の脇に大きな木がずらずらずらと並んでいると威圧感を感じる人もいるわけです。私の個人的な意見ですが、園路はやはり園路として管理をしていかなくてはいけないのかなと思います。森の奥はそこに棲む生き物たちのものだと思いますが、園路から2m位は来た人達が歩き易いように管理をすべきだと思います。

【白澤】私もそういう意味だったら、園路沿いという限定は凄く良く分りました。

【渡辺】逆に、来た人が使いにくい園路だったら無くした方が良い。封鎖しちゃいなさいよというようになるのでは。一義的には行政がそうしなくてはいけない。理解しなくてはいけないと思います。

【堀江】生田緑地自体が非常に欲張りな緑地なんです。その欲張りをどういう風に調整していくかというのは、これからの植生管理協議会の一つの課題になると思います。利用していただいて幾らという考え方を我々はしていますので、野鳥班の方々にも利用をしていただきたいし、植物と触れ合いたい方にも利用していただきたいし、園路を快適に散歩される方にも利用していただきたい、初めての人にも利用していただきたいというのが我々の考え方なのです。そこら辺り、非常に欲張りなので何処かで線は引かなくてはいけないということは考えて戴きたいです。

【津田】伐採というと、年初の大量伐採のイメージがあるので、常緑樹を伐採するというのでああいう風に全部伐られてしまうのではないかとイメージを持ってしまったのですが。園路のところを常緑樹を含めて伐採し整備をするという軟らかい感じに考えていいのでしようか。

【岩田(臣)】これはこういう所で議論をして決めようとするとそういう話しになるので、それが嫌なので今回、市民部会にかけて現地を周りながら、話し合いをしてきたつもりですが。全体のバランスということを考えるとサザンカはあちらこちらにあります。低く剪定された所もありますが。そういう中で、あそこのサザンカを伐ったら、もうメジロが来ないということは無いのでは。

【水田】そういう意味ではなく、あの木を伐った後の風景がどうなるのかなと。あそこがだだっぴろく残って荒れ果てていくのではないかなと。

【岩田(臣)】そういう方向で進めたいと考える人はいません。気持ちのいい空間にしたいなと雑木林を育てる会も、北部公園事務所も考えると思います。

【水田】そういう意味ではなくて、落葉とか、ゴミとかを溜めてある場所が有りますよね。

【白澤】無いわよ。

【山口】落葉がというご意見があったので、落葉は拾う形で、掃除する人は全部拾うつもりで..

【水田】私は落葉は木の下にあってもいいと思う。

【山口】木の下というか、園路沿いの脇の所に、山にして置かれていたり、落葉を溜めていたりする場所が有ったりする訳で、あまり溜めないように拾って...。

【岩田(臣)】落葉は溜めてもらいたいですね。

【水田】木の下は、園路沿い意外は落葉はあってもいいと思います。

【山口】木の下はというか、園路から離れた林の中までわざわざ掃除をしている訳ではないので。そういう所は溜まっています。たまったらたまったで、溜める場所を設置すれば、そこに落葉を溜めて大丈夫な様にするかもしれません。落葉の場合は何処まで掃除をしてよいのか、ここは掃除をするが、ここは手を付けないという。

【岩田(臣)】机上で話しているとそういうことはなかなか結論が出ないので、皆で見て、やったけれど、ここでゴミが見えるようになって汚らしいねと。じゃあ、皆で取ろうかという風にして変えていくより仕方がないと思うのですね。

【水田】はい分りました。

【岩田(芳)】あの、一度にやるのではなくて、少しずつ、例えば5本に1本とか3本に1本とか様子を見てもう少しやろうかというふうに話し合いながら、その繰り返しの中で、違和感無く。或いは、高さを揃える、最初に1.5m位にして様子をみるとか。そういうことも大事なのではと思いました。

【水田】それがいいと思います。

【岩田(臣)】園路沿いの常緑樹についてはペンディングにします。
A−02については報告だけですね。既に、生田緑地の雑木林を育てる会に刈っていただきましたので。しばらく様子を見たいと思います。
 伐った常緑樹は片付けてもらいましたか。そのままになっていましたが。

【山口】うち(北部公園事務所)の方で、斜面のササが50cm位になっていたので危ないので。業者をつかってやりましょうということに、生田緑地の雑木林を育てる会の会長と話し合ってやることになりました。

【岩田(臣)】(園路から入る時の)入口の所に積んでもらえるのでしょうか。

【山口】この間打ち合わせた通りにやります。

【岩田(臣)】話がみえないでしょうから説明しますと、常緑樹を伐採していただいたものを入口の所にカントリーヘッジ的に積んで、人が入りにくいようにしてもらうという打ち合せをしたのです。伐採した樹木が斜面に転がしてあったものですから、それを片づけて欲しいと頼みました。それを片づけておかないとササも復活しないし、下草も出てこないということです。

【山口】何回かでやるはずだったんですけれども、それが終わってというか、途中でもう一回確認してということで、その時に確認して、確かに危なかったので業者さんに片付けをということで、会長さんとは話をさせていただいています。

【白澤】打ち合わせした時の話の意味が、私にははっきりとは分らなくて、ああなっちゃったんです。とにかく、何時もは運び出すから短くしなさいと言われてきたけど、運び出さないと言われたのであのままにして。

【山口】次の時にもう一回やるつもりだったと思うので。何回かやるという話だったと思うので。

【堀江】なかなか見えない話で。

【岩田(芳)】他の人はだれにも見えていません。

【渡辺】2人で別室で話の続きをしていただこう。

実施計画案の説明

【岩田(臣)】A−03は育てる会が活動している所です。ワークショップで話題に出たのは、草丈が伸びていること。チカラシバ等が伸び放題になっているので草の種類に限らず短く刈り込んで欲しいとう意見が強く出ていました。
 ツヅジも大分刈り込まれていますが、見通しが悪く、怖いという状態になっているので。基本的に眺望と木陰が得られる草地として管理をしていく。広場的な利用の仕方を考えて,つくられているので、そのような管理をしていこうということです。

【倉本】年何回くらいの作業ですか。

【白澤】はい。私はここをもっと突っ込んだ管理をしたいなと思います。

【岩田(臣)】回数は。

【堀江】年2回ぐらいやっていますね。

【岩田(臣)】広いから2回ですか。

【白澤】一夏過ぎると草がこんなに伸びるので刈らないと。

【岩田(臣)】下手すると3回くらいする必要がありますよね。

【白澤】そうです。3回くらいしたいですね。
 植栽樹でナツツバキとか植わっていますが、暗くて花が咲かない。間伐すれば花が咲くのではないかと思う。

【岩田(臣)】あそこにそんなに暗い所がありますか。

【白澤】ナツツバキが何本か植わっていて密植し過ぎです。最初に植えたのが、みんな育ったんですよ。ハナミズキも密植し過ぎなので、こんなにこんがらがってる。許されるなら間伐したい。

【 】間伐してください。

【岩田(臣)】それは一回市民部会で、つつじ山(A03)の何処をどの様に植生管理するという話し合いをやって決めた方が良いと思います。

【白澤】コブシもそうですね。

【岩田(芳)】冬の間に1回市民部会を開いて確認し、来年作業ができたらその方が良いのではないか。

【岩田(臣)】日程を検討してみましょう。

【堀江】生田緑地の中の人が入れる斜面は殆ど北向きですが、ここは珍しく南向きで、緑地の中としては貴重な場所です。

【白澤】マンサクだって有るんだけど。

【岩田(臣)】草丈短くとは書いたのですが、あそこはツチイナゴが、繁ったチカラシバの陰で越冬しているので、全部は刈らない方がいいのかなとは思うのですけど。

実施計画案の説明が続く。

【 】専修大の土地のこと。

【鈴木】都市計画緑地に指定されていることは大学も知っています。敷地面積の関係で市の方に売ることが出来ない。大学として、どうしてもその部分を持っていないと運営出来ないという現実が有るみたいです。その様な事情もありますが、それでもやはり生田緑地という区域内にあるということで協力をお願いしていこうと思います。行政だけでなく皆さんの意見もあってお願いしたい。こういう活動をしているので一緒にやって欲しいということを。

【倉本】植生管理協議会で説明を決めて、それで行っていただくといいですね。

【津田】仲良くなったらホタルの時期に電気を消してと言ってください。

【岩田(臣)】A09は芝生広場という所ですけれども、現状は芝生がありません。木も大きくなってしまっていますが、紅葉の時期は大勢の人が来ます。あそこをどうするか、脇の辺りは生田緑地の雑木林を育てる会が最初に活動をしていた所ですね。

【岩田(芳)】芝生広場の上側の雑木林が一番最初に活動を始めた所です。

【岩田(臣)】どの様に植生管理をしていったら良いかということです。これは育てる会がどうするかということではなくて市民部会としてどうしたらよいか。

【白澤】昔は、10年以上前は、あそこに座ってお弁当を食べている人がいましたね。芝生もあって。

【鈴木】整備する前は畑でした。畑として使っていたので土もいいということで。そのまま芝生広場にしたようです。植栽樹も含めてだいぶ大きくなって、(地面への)日当たりが相当に悪い。去年、雑木林を育てる会に広場に侵入していた部分のササ刈りをしてもらった。前は見えなかった物も出てきた。今は木漏れ陽広場の様になって、前よりは使われる広場に戻ってきています。だから、芝生広場という名前が良いのかも含めて、芝生広場というと何で芝生がないんだと言われるので、その辺も含めて議論をしていただければと思っています。

【岩田(臣)】これも、ここの場でどうしようとは言えないと思うので、前回も現地で話をしましたが、もう1回現地でどうするかということを話し合いたいと思います。名前を変えるということでしたが、名前をそのままにして芝生に戻すという選択もあると思うので、多分出ないでしょうけど。現地で具体的にどうするかを話し合いましよう。
只、名前がどこも付いていないので、サインなどの出しようがないんですよ。何処と言っても、場所の名前が決まっていないから。生田緑地ワークショップでも、名前を決めましょうということで名前を出しましたがそのままです。

【渡辺】だからそれは大変有力な候補では有るんですけれども、ずーっと候補のままで、万年候補のままです。だから何処かできちんと正式に決めることは必要なことだと思います。

【岩田(臣)】去年の第1回の時に、この下の所で目標植生を考える勉強をしたのですけれども、更めて目標植生をどうするかということを考え、その方向に合わせて管理と名前を決めていって、生田緑地植生管理議会においてオーソライズしてもらうということを考えたいと思います。      A−10の説明

【岩田(臣)】竹林が途切れていて、ホタルの時期には、こうこうと明るいのを何とかならないのかという話が出ていた所です。この部分の土地の持ち主は、マンションの敷地ですか、渡辺さんではないですよね。分りませんか。それを調べて戴けますか。

【鈴木】斜面の下までは川崎市ですが、多分、斜面は違います。

【岩田(臣)】水路で分かれているので。植林させてもらうか、竹かなにか。竹は嫌がられるかも知れませんね。ちょっと話をさせてもらって何らかの形で..と言ってもあちらにはそんなに迷惑じゃないと思うのですが。土手が崩れないような形で。ともかく出来るだけ話ができるように。

【鈴木】これも先ほどと同じで、協議会から申し入れをする方が良いのでは。行政だけで行くとそっちがちゃんとやってないのに何でうちの敷地に文句を付けると言われる可能性が有るので。市民の方がこれだけ活動をされていて逆に我々よりも言い易い部分があると思うので。行政はまず自分の土地をどうするかというのが仕事でも有りますし。自分の土地を管理してそれからだという話になりそうなので。出来れば植生管理協議会なりそういった市民と行政の入った機関のなかで意見が出ましたということで、一緒に出していただけると非常にこちらも言い易いですので。

【堀江】自分の土地ならできるのですが、人さまの土地なので、市の予算で人の土地に何で木を植えるんだという話になりますから。

 A11(枡形山広場)の説明

【堀江】アイデアを実現する為には一工夫必要ですね。

【岩田(臣)】桜の為には何かやっていた方が良いと思うので。

【岩田(芳)】まず1本から試しになにかをやってみるのも手です。

【山口】余り囲い過ぎると空間が無くなってしまうので。

【鈴木】四目垣みたいな形で何か試しにやってみる。雰囲気も有るので。

【津田】子どもがお弁当を食べるのでその辺の配慮も。

【 】アイデアが沢山出た。

【鈴木】1カ所何処かでやってみますかね。

     A12(枡形山下の広場)の説明

【岩田(臣)】これは公園事務所というよりも市民サイドが良いのかなと思っているので、ゴミとして撤去をしたい。ササがだいぶ伸びているので、南側については現地での話では1mくらいの高さに刈ろうと。こちら側の園路側のササも刈ろうという話になっています。 ・

【白澤】1mというのはどういう根拠ですか。

【岩田(臣)】伐りたくないという一方、でも1m位の高さに伐れば眺望も得られるよねと。

【白澤】作業するのはかなり厳しいですよね。

【堀江】中途半端だから厳しいですね。

【白澤】出来ない。かなり厳しい。進めない。

【岩田(臣)】広場側から届く範囲でまず高さを揃えるということです。

【渡辺】手が届く範囲しか出来ない。奥には進めないですね。

【岩田(臣)】奥は、極端な言い方をすれば、この高さでなくともいいかも知れない。要は動物にとって視界が遮られる壁をつくってやればいいのかなと思います。

【白澤】手前を残して、後は根元から伐る。

【岩田(臣)】根元が良いのか、中に入って見ていないので。なんとも言えないですが、傾斜の度合いにもよるし、いきなりあれだけ繁ったものを根元で伐って大丈夫かということもあるので。

【白澤】長者穴の所はすぐに出てきます。大丈夫です。

【岩田(臣)】ここは陽が当たる所だから大丈夫と思いますが。

【津田】猫の餌場の下は結構傾斜がきついかもしれないです。

【山口】急斜面ですね。

【岩田(芳)】ともかくあそこは刈らないと猫の巣箱をまた置かれてしまうじゃないですか。

【岩田(臣)】現状では鳥が来るような状態ではありません。臭いし、人も利用出来ない。

【岩田(芳)】最初にノネコが棲めない環境をつくって、それから野鳥の為の場所をつくることは。現況、あの状態ではとてもじゃないけど藪はあっても鳥は来ない。

【鈴木】場所にもよりますけど、広場から1m位は根元からで、傾斜がきつくなった部分は高刈りをするようなイメージの方が実際の今の猫のスペース迄はその位じゃないですか。その辺までは根元から刈る。傾斜が急な所は高くする方が作業はやり易い。

【岩田(臣)】ここで、育てる会に任せるのではなく、ここも現地で市民部会としてやりながら考えてやる。その場で話し合いながらやっていきませんか。そうじゃないと話が見えませんから。

【堀江】交替でみんなして草刈り機の使い方を覚えましょう。

【岩田(臣)】それはちょっと危ないかな。(笑い)

【岩田(芳)】ともかく、猫の家が置けない雰囲気とエサをやる人がやりにくい環境を作ってしまうことですね。何時行っても猫が何匹かいて。

【津田】疥癬のタヌキがいましたね。結局猫のエサをあてにしてタヌキがそこに行くのですけど毛が抜けてて可哀相でした。多分もう死んじゃったかも知れないけど。

【岩田(臣)】やることは沢山有ります。

     A13の説明、A14(枡形山〜飯室山)の説明
枡形山〜飯室山地区(A14)について

【渡辺】常緑樹も全部ではないのでしょう。所々に常緑樹が入っているのもということですよね。「0」にしてしまうということではなくて。

【岩田(臣)】そうですね。

【倉本】もとの状態に戻すのではなくて、今の状態を維持するという事なので常緑樹が今のように生えている状態を維持する。でも、ずっと放っておくと常緑樹が多くなるから多くなった分を間引いてくという案ですね。

【白澤】今どの木を伐ろうとか決めるんですよね。マーキングしてこの木を伐ろうとかしないと。

【岩田(臣)】立ち会いというか、現地でそれを確認する機会をまた作らないといけないと思います。ここは幾つか合わせてやろうと思います。

【鈴木】この部分ですけど、A14の園路から北側が民有地なんですよ。枡形山の展望台の裏側から続く凄く大きな民有地なのです。公園としてお借りしている土地なんです。色々と経緯がありまして園路部分と2m位は市の土地ですが、地主の方からもう少し管理をして欲しいという意見が来ています。園路から2mくらいは市の土地なんですが、ご覧の様に凄い常緑樹があって、ササが繁っている。ちょっと放置されている。植生管理というこちらの立場と地権者の今までの関係という部分からどうしても作業をしなくてはいけないことが発生する可能性があるというような公園事務所として突きつけられている問題もあります。A14については既存の園路がありますからある程度見通しが聞くらい、園路から手の届く範囲くらいのササを刈るとか、そういうことを地主との関係でしなくてはいけなくなる事などが発生する恐れがあるということをお伝えしておきます。
 それに加えてA14の末端の飯室山広場では、ここから老人施設のある方に向かって公道が有るのですが、この公道についても管理をして欲しい。そういう約束をしていたと言うんです。公園事務所でもその道が今、何処に有るか分らないので現地確認をして、ササ刈りをするしかないということです。 ここは斜面が急ですし、ササも人の背丈よりずっと高いので皆さんにお願いをするというよりはこちらの方で処理をします。植生管理協議会の方にも報告をいたします。

【水田、森】登戸病院に抜ける道ですね。

【岩田(臣)】地主だからといって認めているときりがないので、植生管理協議会の方である程度きちんと押さえなければいけない事なので。やってはいけないということでは無いですが。
 先ほどいない間に話しましたけれども、行政がやる部分、或いは約束をしてこうしなくてはいけない部分についてもデータとしてきちんと植生管理協議会に報告し、植生管理協議会にデータがある状態にしていきたいと思います。
 市民サイドはオープンで行政サイドはどうかとういのではなく。お互いに協議して考えられるようにしたいと思うので、報告して終わりでなくてそういうデータも残すような方法を考えたいと思います。 それと抜けていたのですが、A14の南側の斜面についても、フィールドワークの中では遷移促進というか、手を入れないで現状のままで遷移させようという意見が大勢でしたが、市民部会としては、ここではそこまで決めるつもりはなく、雑木林保全区として全体を括ってあるように、今はいいですけれども次の段階ではもう少しはっきりさせていきたいと思います。

  A15の説明
野鳥の森の水辺(B01)について

【鈴木】やり方も結構難しいですね。今はひっそりとして目立たない所じゃないですか。規模をあまり大きくすると目立つじゃないですか。何アレ?と言うことで逆に興味をひく。今は昔のツバキが植わってて向うが草むらで人が入らない。どれぐらいやるかですね。

【雛倉】目立つと生き物を放されたり。そういうリスクも当然出てきます。

【岩田(臣)】もう少し検討をすることにします。出来るだけ早く対応しないと危ないとは思うのですけど。道路整備の影響が怖いので。

    B−02の説明

【岩田(臣)】B03もそうですが視点は鳥ではなく、スジグロボタル等の生物が生き残れるようなことを検討する必要がある。いま案があってこうしますと言える段階ではないのですが。それと、結構手続きが大変な所でもあリます。一応皆さんのご意見をお聞かせ頂ければと思います。

【鈴木】行政として作業をしているのは、たまに木が枯れますと科学館から枯れたよと言う連絡を戴いて、少ないとはいえ、来園者が来るので倒れる前に調査団と立ち会いをして伐る作業をしているのです。その位の作業です。

  B−04の説明

【水田】すみません。奥の池のニワウルシというのは全部伐るのでしょうか。

【岩田(臣)】ニワウルシはですね。植えられたものが逸出して野生化してどんどんと生田緑地で増えています。特に多いのが奥の池の周りです。これを全部取ろうということになっています。

【水田】ニワウルシの低いのは葉痕を見るのに面白い形をしていますよね。全部伐らなくてもよいのではと思うのですけど。ドジョウ池との間に1本葉がついて無いのですけど、あれもニワウニシと思うのですけど、そこにカワセミが止まるのにいい場所なので残してもらえないかなと思います。

【岩田(臣)】それは別にニワウルシでなくとも良い訳でしょう。

【水田】それがニワウルシかどうか分らないのですけど。

【岩田(臣)】そういう意味ではなくて、だったらカワセミがとまるれるようなとまり木を今後考えてもいいわけでニワウルシである必要性はない。

【水田】無いですけど。そこに木があった方が良いかなと。

【津田】カワセミがそこに止まりますよね。

【岩田(臣)】ニワウルシは非常に繁殖力が強いので。

【渡辺】そうです。やるんだったら全部一気に伐採してしまわないと1〜2本残っているとまたすぐに次々と増えてきてしまうので折角やった意味が無い。

【水田】葉っぱも無いんですよね。生きているかどうか分らない。

【渡辺】見てみないと何だか分らない。

【岩田(臣)】ここは前々から問題にしていて、ご了解が戴ければ伐ろうということになっています。奥の池の周りだけです。

【岩田(芳)】水田さんが言われている木が枯れ木だったら、そのまま放置しても問題はないのでは。

【山口】池の奥の所ですね。段になっている。

【水田】葉っぱが無いんです。カワセミのとまり木を人工的に作るよりも。

【岩田(臣)】考え方として、例えばホタルの里で育てているハンノキを移植するとかならばいいですが。緑地内の植栽樹として植えたものが逸出して増えているのは生田緑地からは排除したいと思います。物理的にその枝が必要であるけどニワウルシである必要は無いのですよね。

【水田】ニワウルシである必要はないけれど好きみたい。

【岩田(臣)】在来の植生を。

【岩田(芳)】木が枯れているかどうか、後から判断をしませんか。もう時間が無いので。

    B−05の説明
    B−06の説明
    B−07の説明
    B−08の説明
    B−09の説明
    B−10の説明
    C−03の説明
    C−01、02の説明

【白澤】C02て、梅園がこんな所に有るのですか。

【堀江】数本有ります。

【白澤】2本有る。

【岩田(臣)】10本ぐらいあります。

【岩田(芳)】2〜3本は柿です。

【水田】竹で囲ってある。

【雛倉】田圃と野菜畑の間です。

【岩田(臣)】横山さんが大事にしていた梅ですが、手入れがされていないので大分弱って汚らしくなっています。今年はホタルの前にちょっと伐ったのですけれど、時期的な問題も有るので冬に伐ろうかなと。

【水田】梅園の方の剪定は今からなんですか。去年は10月13日とか...。

【鈴木】それが、我々が頼んだ所はいつも12月にやるんですよ。10月にやったのは北部ではないんです。北部は何時も時期を決めてちゃんとやってますので。10月に剪定をしていたことは誰か見られているのですけれども分らないんですよ。

【水田】去年はちんちくりんに短く伐られたので花が殆ど付かなかった。

【鈴木】長年専門じゃない人が伐っていて、樹形が柿みたいになっているんですよ。それを
2年かけて直しているんですが、折角直しているのに去年誰かに伐られてしまった。

【岩田(芳)】つまり、個人が勝手にやったということですか。

【鈴木】我々もショックというか、折角戻そうとしていた所でしたから。今年も専門の方にやってもらおうと思います。時期は12月位で。

【白澤】肥料はやってくれるんですよね。皆言ってますよ手入れが悪いって。

【水田】梅園の上の方は大分枯れていますよね。補植の計画などは無いのですか。

【鈴木】補植は考えてないです。いまの樹木の管理が出来ていない限り本数を増やすことはできません。

【水田】ずいぶん見栄えが悪くなっていますでしょう。

【堀江】日当たりが悪いので。

【倉本】植生管理協議会の運営会議の時に提案するのはゾーニングだけ提案しますか。実行計画については色々と意見が有りましたね。でも、ゾーニングだけをみても余りイメージがわかないので意見が出ないでしょうね。

【岩田(臣)】まあ、現地で活動しながら検討しましょうという事なので、市民部会の行動計画としては『こういうことを考えている』、『います』ということは出したいと思います。

【倉本】市民部会が出された計画を運営会議で合意して決めますよね。決めることになると思うのですけど。決めちゃっていいのかということですね。疑問がまだ有るようですが。

【岩田(臣)】運営会議で決めるべきことと、報告事項というか市民部会に任せていい部分との分け方だと思うのですが。そういう方向でよいですよというレベルのこと。きちんと決められる案にはなってないので。

【倉本】決めるということを決められないと思うのですよ。これを決めるというのはだから..。どういうことを言っているのか理解出来ない方もいらっしゃると思うので、生田緑地の中で植生管理について活動している団体は北部公園事務所と青少年科学館も含めて植生管理協議会というのをつくっています。今の、この活動は植生管理協議会の市民部会なのですね。それで、植生管理協議会としてこれを決定しますとして、これから伝わっていくのか、それとも植生管理協議会としてはこういう方向でやっていくことについて了解しましたというようにやっていくのかということによっては、この次の植生管理協議会の時にどれだけこれに時間がかかるかが全然違うと思うのですね。夜の6時30分から8時30分まで2時間位しか時間が無い会なので、今日と同じだけの時間が使えないのでどうしたものかなと思ったんです。岩田さんとしては方向を了承してもらえばいいというお考えですか。

【岩田(臣)】ゾーニングについては出来れば決定してもらえれば。或いは部分的に、これは少し検討を要するということであれば、その部分については...。  

【倉本】ある部分はペンディングだけどそれ以外は決まったということですか。      

【岩田(臣)】そうですね。

【倉本】実施計画の方については現場で考えながら、やりながら、やった結果を見ながら考えていくというやり方で基本的な方針はこうですということですね。

【岩田(臣)】もう一つは残念ながら他の団体が出てきて来れていないので、実施計画表に入っていないけれども、ここでこうやっているよというのがある。そういうのも一緒に同じレベルで扱っていけたらいいと思っています。

【倉本】ああ、そうですね。

【岩田(臣)】何かご質問は。折角台風の中来られたのですから。

【森】さっき、明るい森もあれば暗い森もある、いろんな段階の森があってよいと仰いましたよね。確かにその通りと思うのですけど、私の個人的な意見としては園路も両方あって良いと思うのですね。園路も見通しが良く歩き易くて、暗くて怖いのはいけないという一元化するのはどうかなと思うんですね。暗くて怖いけれどこういう世界も有るんだなと訪問者に自覚してもらう、認識してもらうというのも一つの働きというか役割でも有ると思うのです。
園路もいろんな生物の為とか、植物の為に伐採とか、間引きとかをやっていくのは理解出来るのですが、暗くて怖いからとか、見通しを良くする為に伐採とか、間引きとかは反対です。

【岩田(臣)】園路の形態についての話はもし必要であれば、ここはこういうふうに、あそこはこういうふうにという意見を出していただいて植生管理協議会にあげていくことは可能だと思います。それは暗い明るいだけでなくて、ずっと出ているのはバリアフリー、車椅子でも通れるかとか、いろいろな次元の話があるんです。そういうのを整理してこういうふうにしていくという方向をアナウンスメンスする必要が有るんですよね。ここは車イスで通れる。自転車で走ってもいいとか。それをキチンと整理して決めて、生田緑地の掲示板なり何なりで案内する方向でやっていくべきなのでちゃんと案として戴きたい。結論じゃなくて、ここはこういうふうにという具体的な計画案で出していただきたい。

【津田】私個人としては園路は安全で無くてはいけないというのがあるので森さんとは違った方向の意見です。人に利用してもらうんだから安全面を重視してもらいたい。一般市民の方がここに来て怪我をしたりしてしまっては公園では無くなるのではと思うので、公園の園路はきちんと安全な園路ということで頭に入れてもらって、そうでない人が入らない部分で守っていくとか使い分けじゃないですが、どうなのかなと思いました。

【山口】安全面を優先する路はありますよね。優先路としてあがった中でちょっと木陰があって暗い。暗いけれどもそんなに暗くないというかちょっと明るいとか色々とあると思います。

【岩田(臣)】行政としてはこういう意見になりますよね。(笑い)           
いろんな公園で緑や水で遊ぶのは自由ですよ、だけどそれに対しての安全、自分の身は自分で守りなさいということをちゃんと看板に出していているところは結構一杯有ります。こういう中でもこの道はそんな誰でも楽に歩ける道ではないけどいろんな生き物と出会えるとか、こういう道ですよというものがあってもいい。ただし、それはそういうことをきちんと歩く前に、或いは生田緑地に来る前に分るようにしてあげることが必要なのですね。
だから野鳥の立場からここはこういう野鳥に出会える場所だからこういう道にしているのだというようなことがあれば、市民部会に出してもらって、面倒ですけれども植生管理協議会に持っていって例会の席でこういうふうにしましょうと行政との間で調整が図れれば不可能ではない。可能とは言いませんが。(笑い)

【鈴木】障壁が低いんですよね。自然公園みたいに標高があって誰でも行く時に一苦労するような場所というのはそのようなものがあるのですけど。生田緑地は都市公園で周りに何百万人も住んでいるのですよね。アクセスがすごく良いわけで、そこに本当にいろんな人が来る訳で客は選べないというのがこちら側の立場です。来た人が野鳥を見に来る人だけであればそれで良いんですけど。小さい子どもだけで遊びに来る子もいますよね。そういう子達にもある程度安全で無ければいけない。常に行政はそれを問われますので、色々な要求が有るので勿論そういったすり合わせはしますけども。あげていただかなければ常に全体論で言われると、うちにはうちの考えも有りますから、そういったすり合わせをしていかねばならないと思います。

【小泉】皆さんのように生田緑地を知っている訳ではないのですが、いろんな面でものを見ていかねばいけないということが良く分りました。なにかをやる時に両方並立でやれば良いと思っていたのですが、そこまで単純にできるものではないことが分りました。

【大賀美】私はホタルガイドボランティアに参加した時に、マンションからの光りだとか、専修大の明かりが気になったのでそれをどうにかしたいという話が合ったので何とか出来たらいいなと思いました。

【雛倉】今日、この管理実行計画というのをみてですが、私は調査団で昆虫班と水田ビオトープ班に入ってますが。現在、湿地の保全区域とか、田圃がありますけれど、それ以外にも岩田さんが色々と生物の流失を防止する為の池等をアイデアとして出されています。生田緑地の図面のなかで見ると小さいですがここは生物の多様性は物凄く高いです。この活動は長いスパンでやっていかなければいけないと思いました。良く出来た計画と思います。

以上

・・ 生田緑地植生管理協議会 ・・ 川崎市北部公園事務所 ・・

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