川崎の野生生物
タテハチョウ科


(コムラサキ亜科)
ゴマダラチョウ
アカボシゴマダラ

(テングチョウ亜科)
テングチョウ

(イチモンジチョウ亜科)
イチモンジチョウ
コミスジ

(タテハチョウ亜科)
キタテハ
ルリタテハ

(ジャノメチョウ亜科)
ジャノメチョウ
ヒメジャノメ
クロヒカゲ
クロコノマチョウ
サトキマダラヒカゲ
ヒカゲチョウ

(ドクチョウ亜科 ヒョウモンチョウ族) 
ツマグロヒョウモン

(マダラチョウ亜科)
アサギマダラ




ゴマダラチョウ
Hestina persimilis japonica (C. et R. Felder, 1862)
チョウ目 タテハチョウ科 コムラサキ亜科 アカボシゴマダラ属
成虫は年2回、5〜8月に発生する。樹液、腐った果実、獣糞などに飛来する。
幼虫はニレ科のエノキを寄主植物とする。
越冬は幼虫で、落葉の下で越冬する。


撮影/ 2008/7/21 生田緑地(岩田臣生)



越冬幼虫 2009/2/8 生田緑地(岩田芳美)




アカボシゴマダラ
 
チョウ目 タテハチョウ科 コムラサキ亜科
Hestina assimilis (Linnaeus, 1758)
タテハチョウ科 アカボシゴマダラ属 
【外来種】
中国産のアカボシゴマダラが放蝶され、関東地方で分布を広げている。
2006年の生田緑地ではまだ珍しい存在であったが、2008年には普通にみられる蝶になってしまった。


成虫/ 2007/9/27 生田緑地、岩田臣生撮影


幼虫/ 2008/4/26 生田緑地、岩田臣生撮影




テングチョウ
タテハチョウ科 テングチョウ亜科 テングチョウ属 Libythea celtis (Laicharting, 1782)
テングチョウ亜科は日本では1種のみ。
山地から平地の雑木林の周辺に生息し、成虫は年1回もしくは2回発生する。 最初に発生するのは6〜7月頃だが、盛夏には休眠する。 秋に再び活動してそのまま成虫越冬し、冬眠から覚めた春先にも再び活動する。
幼虫はエノキやリュウキュウエノキを食草とするアオムシ型幼虫。 蛹は尾部だけで逆さ吊りになる垂蛹型。


成虫越冬個体 2011/4/2、生田緑地(岩田臣生)




イチモンジチョウ タテハチョウ科 イチモンジチョウ亜科
Limenitis camilla  
成虫は5〜10月に2回見られる。
幼虫はスイカズラ科スイカズラ、ヒョウタンボク、ハコネウツギなどを寄主植物とする。
越冬態は幼虫。

(上)2008/6/10(火) 生田緑地 (岩田臣生)




コミスジ
Neptis sappho 
タテハチョウ科 イチモンジチョウ亜科 ミスジチョウ属
前翅長 22〜30mm
シベリア、中央アジア、インドシナ半島、台湾、日本などアジアに広く分布しているが、トカラ列島以南の南西諸島にはいない。 日本産は亜種 Neptis sappho intermedia、北海道産は亜種 Neptis sappho yessoensis として分類される。
成虫は4〜10月に出現(年3化)。低地や丘陵地の林縁でよく見られる。幼虫の食草はマメ科植物。冬期は3齢幼虫で越冬。
写真/ 2006/5/3 生田緑地にて、岩田臣生撮影

参考/ 生田緑地の蝶(2002/3 川崎市青少年科学館発行)





キタテハ
タテハチョウ科 タテハチョウ亜科
Polygonia c-aureum 
年2〜5化、成虫越冬、幼虫の食草はカナムグラ
カナムグラのある場所には普通に見られる。


成虫 撮影/2005/10/1、川崎市多摩区、岩田臣生

幼虫 撮影/2008/5/11、川崎市多摩区、岩田臣生

幼虫 撮影/2010/9/11、川崎市多摩区、岩田芳美




ルリタテハ
タテハチョウ科 タテハチョウ亜科
 Kaniska canace (Linnaeus, 1763)
公園や緑地の林縁などで普通に見られる。
成虫は年に 2〜3回(6-7月、8月、10月)羽化する。 成虫で越冬し、早春にはキタテハやアカタテハなどと共にいち早く飛び始める。 生田緑地では木道の上などで翅を開いて止まっていることも多く、翅の表側の黒と水色がよく目立つ。
幼虫はサルトリイバラ科のサルトリイバラ、ユリ科のホトトギス類、ユリ類などを食草とし、全幼虫期を通してこれら植物の葉裏で生活する。


成虫 撮影/2009/3/19、川崎市多摩区、岩田臣生

幼虫 撮影/2011/5/31、川崎市多摩区、岩田臣生





クロヒカゲ
Lethe diana 
チョウ目 タテハチョウ科 ヒカゲチョウ属
日本全土のやや暗い樹林地に分布
成虫は5〜9月に見られる。
幼虫はササ類を寄主植物としている。
越冬態は幼虫。

(上)2008/7/10 生田緑地 (岩田臣生)




クロコノマチョウ
Vincetoxicum sublanceolatum 
チョウ目 タテハチョウ科 コノマチョウ属
幼虫の食草はススキ、ジュズダマなどのイネ科植物。年2化、成虫越冬。

撮影/ 2009/8/26 生田緑地(岩田臣生)

 (左)前蛹、(右)蛹 撮影/ 2009/9/29 生田緑地(岩田臣生)

幼虫 撮影/ 2008/9/24 生田緑地(岩田臣生)




サトキマダラヒカゲ
Neope goschkevitschii
タテハチョウ科 ジャノメチョウ亜科 キマダラヒカゲ属  
日本固有種で、北海道、本州、四国、九州に分布。低地から低山地にかけての樹林周辺に生息。都市化が進んだ地域には見られない。
年2化で、4〜9月に出現(寒冷地では年1化)、幼虫の食草はタケ、ササ類。蛹越冬。

(上)2006/8/27 川崎市多摩区生田緑地ホタルの里にて(岩田臣生)




ジャノメチョウ
Minois dryas  
鱗翅目タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科
北海道、本州、四国、九州に分布。
都市郊外から高原まで、分布が広く個体数も多い。葉にとまったり、花で吸蜜していることが多いが、落ち着きがなく、人の気配に敏感で近づこうとするとすぐ飛び立ってしまう。
幼虫の食草は、ススキ、コメススキ、ショウジョウスゲなど。
(上)2007/8/13(月) 八ヶ岳少年自然の家の池周辺で(岩田臣生)





ヒカゲチョウ
Lethe sicelis (Hewiston, 1862)
チョウ目 タテハチョウ科 ヒカゲチョウ属
本州〜四国のほぼ全域に分布。日本固有種。
成虫は年2化で初夏〜初秋に見られる。クロヒカゲよりは明るい所を好む。樹液や腐った果実などに来る。
幼虫の食草はイネ科のタケ・ササ類。
越冬態は幼虫。

幼虫)2010/6/7 生田緑地(岩田臣生)





ヒメジャノメ
チョウ目(鱗翅目) タテハチョウ科 Mycalesis gotama 
北海道渡島半島以南〜九州,ヒマラヤ東部〜中国,台湾,朝鮮半島などに広く分布.
成虫は年3回発生し,5〜10月に見られる. 樹液,腐果,獣糞などに集まる.
幼虫はイネ科,カヤツリグサ科など単子葉植物を広範囲に食べる.幼虫で越冬.

ヒメジャノメ 2008/6/8 生田緑地,岩田臣生撮影
ヒメジャノメ 2011/9/19 生田緑地,岩田臣生撮影




ツマグロヒョウモン
チョウ目 タテハチョウ科 ドクチョウ亜科 ヒョウモンチョウ族
Argyreus hyperbius (Linnaeus, 1763)  
【最近見られるようになったチョウ】
アフリカ北東部からインド、インドシナ半島、オーストラリア、中国、朝鮮半島、日本までの熱帯・温帯域に広く分布するチョウであり、 かつては南西諸島、九州、四国、本州南西部でのみ見られ、少なくとも1980年代までは近畿地方以西でないと見られなかった。 それが、1990年代には関東地方でも観察されるようになり、現在、川崎では普通に見られるチョウになっている。

成虫♀/2009/5/14 生田緑地(岩田臣生)


成虫♂/2008/7/12 生田緑地(岩田臣生)




アサギマダラ
チョウ目 タテハチョウ科 マダラチョウ亜科   
前翅長 5〜6cm
食草 ガガイモ科キジョラン、カモメヅル、イケマ、サクララン
夏〜秋は、フジバカマ、ヒヨドリバナ、アザミなどのキク科植物で吸蜜
成虫オスはヒヨドリバナ、フジバカマ、スナビキソウなどで吸蜜し、性フェロモン分泌に必要なピロリジジンアルカロイドを摂取する。
幼虫越冬
アサギマダラの成虫は長年のマーキング調査で、秋に日本本土から南西諸島・台湾への渡り個体が多く発見され、または少数だが初夏から夏にその逆のコースで北上している個体が発見されている。  




成虫/2019/8/30 生田緑地(岩田臣生)





特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation